コンクリートの型枠や住宅資材に使う輸入合板の在庫が国内の港に積み上がっている。4~6月期末時点の在庫は統計を取り始めた2005年以降で最も多い。建設現場でコンクリート型枠工などが不足し工事が進まず、資材の運び入れが停滞している。
主要輸入先のマレーシアで天候不順で合板原料の原木の出荷が遅れている。6月積み対日価格は、コンクリート型枠用で直近安値の昨年12月と比べ60ドル(12%)上昇した。商社は円建て価格への転嫁が遅れており、在庫の拡大から「7~8月に輸入する合板の契約量を減らす」(商社)動きも出てきた。
林野庁の統計によると、4~6月期末の港頭在庫は97万2千立方メートル(実績見込み)で、1~3月期末に比べ2%増えた。年初に商社が東南アジアなどの生産者から輸入した合板の在庫が多い。円安・ドル高が鮮明になり輸入合板の先高観が強まった。住宅着工の増加で需要が広がると見て、商社が早めに手当てした。
合板が国内へ入港したのは3月以降。「輸入合板の多くは建設資材向け」(商社)で、コンクリート型枠工など建設現場で働く人手が足りず、合板の荷動きを鈍らせている。東日本大震災の復興需要やマンションなどの建設増で職人は不足し、在庫を増やしている。
林野庁によると輸入合板の4~6月期の需要量は93万立方メートル(実績見込み)。3四半期連続で需要水準は横ばい。4~6月期の輸入量は95万立方メートル。08年のリーマン・ショック直前の水準と並んだ。供給過多となり、在庫が減らない。
商社が契約を抑えたことで、在庫は今後徐々に減る可能性がある。ただ人手不足による工事の遅れが慢性化しており、当面は在庫の高止まりが続きそうだ。
農林水産省によると、5月末時点の国産針葉樹合板のメーカー在庫は13万5千立方メートル。在庫率は0.6カ月分と低い。あらかじめ加工した住宅部材向けに大手住宅メーカーの買い付けが多く、輸入合板に比べると需給が安定している。
コンクリート型枠用、輸入合板
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