欧州株式市場サマリー(4日)
[4日 ロイター] - (カッコ内は前営業日比) FT100種総合株価指数(ロンドン) 終値 6421.67(+191.80) 前営業日終値 6229.87(‐ 74.07) クセトラDAX指数(フランクフルト) 終値 7994.31(+164.99) 前営業日終値 7829.32(‐ 81.45) CAC40種平均指数(パリ) 終値 3809.31(+107.30) 前営業日終値 3702.01(‐ 40.56) <ロンドン株式市場> 急反発し、1カ月ぶりの高値で終了した。イングランド銀行 (英中央銀行)や欧州中央銀行(ECB)が緩和政策の継続を示したことで景気に敏感な 金融株や石油・鉱山株が買われ、FT100種指数の上昇率は1年8カ月ぶりの大きさと なった。 両中銀はいずれも政策据え置きを決めたが、ECBが慣例を破り金利へのバイアスは 下向きとするフォワードガイダンスを示したほか、英中銀も最近の市場金利の上昇は行き 過ぎとの認識を示し、当面利上げを見込んでいないことを明確にした。 FT100種総合株価指数 は191.80ポイント(3.08%)高の64 21.67と、6月4日以来の高値で終了。上昇率は2011年11月以来の大きさとな った。 ただ、この日は米国が独立記念日の祝日のため商いが薄く、値動きが誇張された面も ある。 セクター別では銀行株 が4.4%、鉱山株 が3.5%、そ れぞれ上昇。石油・ガス株 も1.8%高となった。 個別では格安航空会社のイージージェット が3.6%高。6月の旅客数が1 .9%伸びたことを好感した。 <欧州株式市場> 大幅反発し、主要株価指数は11カ月ぶりの大幅な伸びを記録し た。欧州中央銀行(ECB)と英中銀が、刺激解除を急がない姿勢を示したことが材料視 された。 イングランド銀行(英中央銀行)は同日の金融政策委員会後に発表した声明で、市場 による利上げの織り込みは早計との見方を示した。この日の金融政策委員会は、カナダ中 銀総裁を務めていたマーク・カーニー新総裁を迎えた初の会合となった。 ドラギECB総裁も理事会後の会見で、政策金利が長期間にわたり、現行水準もしく はそれ以下の水準にとどまる言明すると同時に、ECBによる金融緩和からの出口は極め て遠いとの見解を示した。 両中銀の発言を受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内に緩和縮小に着手するとの 観測からここ数週間動揺していた市場には、安心感が広がった。 INGインベストメント・マネジメントのシニア株式ストラテジスト、パトリック・ ムーネン氏は、米株に対し、欧州株への投資妙味が高まったと指摘した。 FTSEユーロファースト300種指数 は28.09ポイント(2.44% )高の1178.99。2012年8月以来の大幅な伸びとなった。 DJユーロSTOXX50種指数 は75.78ポイント(2.95%) 高の2646.54。米市場が祝日で休場となっているにもかかわらず、商いは活況で、 出来高は90日平均の104%となった。 幅広い銘柄が買われ、とりわけ中銀の一連の措置から恩恵を受けている銀行株<.SX7P >が堅調で、3.8%上昇した。刺激策に支えられた景気回復の恩恵を受ける自動車株<.S XAP>、資源株 、小売株 も高い。 政局不安が続いているポルトガルで、首相と連立政権の幹部らが対立解消に乗り出し たと伝わっていることも、相場への追い風となった。
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.