トップページ社会ニュース一覧カネボウ 「美白」54製品を自主回収
ニュース詳細

カネボウ 「美白」54製品を自主回収
7月4日 16時21分

カネボウ 「美白」54製品を自主回収
K10057941811_1307041816_1307041817.mp4

化粧品大手のカネボウ化粧品は、肌を白くする「美白効果」をうたった化粧品について、利用者に、肌がまだらに白くなる症状が複数確認されたとして、同じ成分を使っている54の化粧品を自主回収すると発表しました。

自主回収するのは、カネボウ化粧品とその子会社が製造・販売している「カネボウブランシールスペリア」など8つのブランドの54の製品です。
会社側によりますと、ことし5月に皮膚科の医師から、化粧品を使った人のなかに肌がまだらに白くなる「白斑」と呼ばれる症状を訴えている人がいると連絡があり、会社側で調査したところ、39人が同じような症状を訴えていたことが分かりました。
これらの製品にはカネボウ化粧品が独自に開発し、厚生労働省から薬事法に基づく承認を得た「ロドデノール」という、肌を白くする「美白効果」があるとする成分が含まれており、この成分が原因で肌に炎症が起きるなどして白斑が現れる可能性があるということです。
このため会社側は、すでに客が購入して手元にあると見込まれるおよそ45万個を自主回収することを決めました。
カネボウ化粧品の夏坂真澄社長は「お客様に多大なご迷惑をおかけして申し訳ありません。速やかな回収を進め、再発防止に取り組みたい」と謝罪しました。
回収についての問い合わせはカネボウ化粧品お客様窓口0120-137-411で受け付けています。

炎症か、成分効きすぎの可能性

これについて化学物質が皮膚に与える影響について詳しい昭和大学附属東病院の末木博彦教授は、「白斑が現れた原因としては、炎症によって色素をつくる細胞の働きが抑えられ、色が抜けてしまう場合と美白効果のある成分が効きすぎている場合の2つが考えられる。炎症による場合には細胞がまた働くようになれば3か月から半年で色は戻ってくる。また美白成分が効きすぎている場合には成分がどのように作用しているのかにもよるが化粧品を使うのをやめれば色は少しずつ戻ってくるはずだ」と話しています。

発覚遅れた経緯


カネボウ化粧品によりますと、肌がまだらに白くなる症状については、2年前から会社の窓口に利用者からの相談が寄せられていたということです。
会社側は病院を紹介しましたが、病院側からは、利用者が持っている肌の病気と報告される場合が多かったことから、化粧品が原因とは認識せず、発覚が遅れたということです。
これについて会社側は、同じような相談が何件も寄せられた時点で、積極的に調べていれば問題をもっと早く見つけることができたとして、再発防止に向けた態勢の整備などを検討することにしています。

[関連ニュース]
k10015794181000.html

[関連ニュース]

  自動検索

カネボウ 再発防止へ社内態勢整備 (7月5日 4時32分)

このページの先頭へ