UPDATE 1-スペイン・フランス国債入札で利回り上昇 需要は強い
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[マドリード/パリ 4日 ロイター] - スペインとフランスの国債入札が4日行われ、利回りが上昇した。ポルトガルの政治混乱でユーロ圏債務危機が再燃するとの懸念が広がった。ただ利回上昇で両入札とも旺盛な需要を集めた。 価格低下を背景にスペイン政府は、3年債と5年債の入札で40億ユーロ(52億ドル)を調達し、調達額は目標の上限に達した。
フランスの期間10年と15年の統合型長期国債(OAT)の入札でも、調達額は79億9000万ユーロと、目標レンジ70億─80億ユーロの上限となった。
RIAキャピタルマーケッツ(エディンバラ)の債券ストラテジスト、ニック・スタメンコビック氏は「ポルトガルの先行きは極めて不透明だ。興味深いのは、イタリアとスペイン(の国債)が比較的底堅いことだ」と話した。
スペイン3年物(リオープン=銘柄統合)入札では10億ユーロ、5年債入札では30億ユーロを調達した。
スペイン国債入札では、利回りが先月より17─20ベーシスポイント(bp)上昇、5年債入札では平均利回りが2月以来の高水準となる3.792%、3年物入札の平均利回りは2.875%となり、1カ月前の入札時の2.706%から上昇した。
5年債入札の応札倍率は1.7倍、3年物入札の応札倍率は3.5倍だった。
フランス国債の利回りは前月比で26─28bp上昇、10年債の平均利回りは2.32%、15年債利回りは2.84%と歴史的な低水準にとどまった。
調達額の内訳は10年債が53億6000万ユーロ、15年債が26億3000万ユーロ。応札倍率は10年債が1.7倍、15年債が2.7倍だった。
4日の取引で、スペイン10年債利回りは4.8%前後と、5月につけた低水準の4%から上昇したが、昨年7月につけた7.6%超からは大きく低下している。
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