追跡2013:三重の夢「J誕生」なるか /愛知

毎日新聞 2013年06月30日 地方版

専用練習場でミニゲームに汗を流すヴィアティンFCの選手=三重県桑名市で、大谷津統一撮影
専用練習場でミニゲームに汗を流すヴィアティンFCの選手=三重県桑名市で、大谷津統一撮影

 サッカーのJリーグクラブがない三重県に、J参入を目指す動きが広がっている。既存のJ1、J2に次ぐ3部リーグとして来年にスタートする「J3」入会への道を、県内の「ヴィアティンFC」と「FC鈴鹿ランポーレ」が模索している。三重県は1991年度の全国高校サッカー選手権で優勝した四日市中央工高(四中工)などの強豪校があり、元日本代表の小倉隆史さん(39)、中西永輔さん(40)ら数々の名プレーヤーを輩出した。Jリーグ誕生から20年、J空白地帯だったサッカーどころが変わろうとしている。【大谷津統一】

 ●ヴィアティンFC

 灰色がちな工場街の一角に突然、鮮やかな緑色の人工芝が現れる。2012年に県北部の桑名市を拠点に発足、J3入会に必要なJリーグ準加盟を目指しているヴィアティンFCの専用練習場だ。40メートル四方と小ぶりながら、選手は軽快にパスを回す。「ゼロの状態からのスタートでした」。後藤大介代表(38)は胸を張る。

 元々は桑名市に本社を置く産業用ロボット製造会社の経営者だ。教育やスポーツに関心を持ち、2年前、知人に勧められてオランダの総合スポーツクラブを視察。「3世代が集えるオランダ型のクラブを作りたい」と思うようになった。クラブ名にはオランダの英雄ヨハン・クライフの背番号「14」を意味するオランダ語を冠した。

 昨年は県3部相当のリーグを制した。県社会人リーグ2部に昇格した今季は元Jリーガー7人を補強し、うち6人と県リーグでは異例のプロ契約を結んだ。クラブはサッカースクールも運営し、その収益などで年間約5000万円の予算を確保している。

 四中工出身のFW北村知隆選手(31)は今年入団した。10年に当時J1の山形で5ゴールを挙げたが、けがもあり昨季限りで退団した。故郷に戻ったのは「地元に恩返しがしたい」と考えたからだ。

 J3入りへのネックは桑名市に規格を満たす試合会場がないこと。後藤代表は「サッカー専用スタジアムの建設を諦めたくない。行政や地元企業を巻き込みたい」と夢を描く。

 ●FC鈴鹿ランポーレ

 県内でJリーグに最も近いのは、鈴鹿市のFC鈴鹿ランポーレだ。昨季は県リーグより格上の東海社会人リーグ1部で初優勝した。11年シーズンから監督を務め、現在は代表を兼務する高木成太さん(36)は横浜FCなどでプレーした元Jリーガーだ。

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