女子大生に性的暴行加え自殺に追い込んだ店長、二審で減刑

大田高裁「罪刑均衡主義、責任主義の原則守るべき」
被害者側「あり得ない判決」

 忠清南道瑞山市のピザ店でアルバイトしていた女子大生(当時23歳)に性的暴行を加えた上、脅迫して自殺に追い込んだ店長(38)に対する控訴審で、一審より軽い刑が言い渡された。大田高裁刑事1部(李源範〈イ・ウォンボム〉裁判長)は3日、強姦(ごうかん)罪などで起訴され、一審で懲役9年、個人情報公開5年の判決を受けた店長に対し、懲役7年、個人情報公開5年の判決を言い渡すとともに、性犯罪に関する治療プログラムを80時間受けるよう命じた。

 高裁は判決理由について「被告人が被害者を監禁し性的暴行を加えた上、殺害予告とも取れる脅迫をしたという公訴事実はほとんど有罪と認められ、被害者を自殺に追い込んだ責任も逃れられない。だが、犯罪と刑罰との間に適正な均衡が保たれなければならないという罪刑均衡主義の原則や、刑罰は行為責任(犯罪行為に対する非難の可能性)の限度内で適用されるべきという責任主義の原則を守らなければならないだけに、被害者の自殺に対し刑事責任を問う起訴ではない以上、被告人の責任の範囲を逸脱した量刑の判断は不可能だ」と述べた。

この判決に対し、被害者の女子大生の母親は「あきれてものが言えない。あり得ない判決だ。こんなことだから性犯罪が繰り返されるのではないか」と反発した。

 被告の店長は昨年8月、自分の店でアルバイトしていた女子大生をモーテルに連れ込み、性的暴行を加え写真を撮影した後「これからも会ってくれなければ(性的関係を持たなければ)ただじゃおかない」と脅したとして逮捕・起訴された。女子大生は店長から性的暴行を受けた後、車の中で練炭を燃やして自殺した。

大田= 禹正植(ウ・ジョンシク)記者
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