険しいまなざしで練習を見つめるグランパスのストイコビッチ監督=トヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスは3日、中断明けの清水戦(6日・豊田ス)に向けて4、5日の練習を非公開とすると発表した。ドラガン・ストイコビッチ監督(48)は08年の就任以来、練習は原則オープンの姿勢を貫いており、非公開は昨年4月の浦和戦前に続き2度目。異例のシャットアウト態勢で対策を練り上げ、幸先よく再スタートを切る構えだ。
約1カ月半ぶりのJリーグを目前に控え、ピクシーがかつてない臨戦態勢に入ろうとしている。就任5年目の昨季まで一度しかなかった非公開練習を、清水戦を前に2日連続で採用する。「今度の試合は特別だ。サポーターやメディアの皆さんは我慢してほしい」。ストイコビッチ監督は険しい表情で語った。
外部の目を遮断する理由を、ピクシーは「戦術的なことだ。具体的には話せないが、すべてのことを準備する」と話した。6月の飛騨キャンプで4−4−2の新システムを導入し、1カ月近くかけて熟成させた。試合前の2日間で細部を確認。清水対策を踏まえ、微修正を加えるとみられる。
非公開には清水戦へ向け士気を高める狙いもありそう。ストイコビッチ監督は「シュチュウ(集中)も目的の一つ」と日本語を交えて説明した。雑音を完璧に封じて練習することで、決戦ムードは盛り上がる。
MF小川は「非公開は珍しい。驚きです。次が大事な試合だということは誰もがわかっているはず」と次戦の重要性を再認識していた。
チームは5連敗中。7戦勝ちなしで14位に沈んでいる。中断明けの清水戦には今後の浮沈がかかっている。指揮官がポリシーを曲げて行う2日連続の非公開練習が、悪い流れを変える一石となるか。 (木村尚公)
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