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	| 企業名 | 
	:株式会社 日生化学工業所 |  
	| 研究者(研究機関名) | 
	:杉 義弘(岐阜大学 工学部 機能材料工学科 教授) 他3名
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	| 1 ) | 
	モデル化の概要および成果 |  
	
	 9,10-ジヒドロフェナンスレン-2,7-ジカルボン酸を構成要素とするポリアリレートの電子材料としての実用的合成法の確立と電子材料機能の評価を行った。中間体合成において、フェナンスレンの選択還元による9,10-ジヒドロフェナンスレン(DHP)の合成・精製・回収や、DHPのジエステル体合成の実用的合成法はほぼ確立された。DHPのヨウ素体の合成ではその収率に課題が残ったが、副生物の構造が明らかとなり、反応機構が推測できることから収率の向上が期待できる。ポリアリレートの合成では重合度がやや低い結果となったが、新規ポリマー創製の新しい知見も得た。得られたポリマーの電子材料としての評価を行った結果、比誘電率や誘電正接、その他の物性を含めて電子材料として極めて良い特性を持っていることが明らかとなった。
 
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	| 2 ) | 
	 事後評価 |  
	
	
		
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		モデル化目標の達成度 
		 中間原料の合成は、ほぼ確立できたが、ポリマーの合成には課題が残った。しかし、得られたポリマ
ーは、電子材料として良い特性であった。 |  
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		知的財産権等の発生 
		 特許1件出願済み。 |  
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		企業化開発の可能性 
		 大手メーカーと組み応用研究も行っており、企業化の可能性が期待できる。 |  
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		新産業、新事業創出の期待度 
		 合成されたポリマーは、電気的特性が良いことから、安価に供給できれば用途は広く、新産業創出が期待できる。 |  
		 
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	| 3 ) | 
	 評価のまとめ |  
	
	|  得られたポリマーは、電子材料として優れた特性を持つポリマーである。今後、ヨウ素化法の改良、ポリマーの重合条件の探索、最適化、安価な供給が達成されれば新産業の創出が期待できる。 |  
	 
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