東京外為市場・午後3時=ドル100円後半、豪中銀総裁発言で豪ドル/ドルは2年10カ月ぶり安値
[東京 3日 ロイター] - ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円 午後3時現在 100.65/67 1.2962/66 130.47/51 正午現在 100.56/58 1.2971/75 130.44/48 午前9時現在 100.75/77 1.2973/77 130.71/75 NY午後5時 100.62/64 1.2979/80 130.57/61 午後3時のドル/円 は、ニューヨーク午後5時時点とほぼ変わらずの10 0円後半。朝方、株価先物の気配値上昇に反応した短期筋のドル買いで一時100.86 円と4週間半ぶりの高値を付けたが、利益確定売りや輸出企業のドル売りなどが流入して 伸び悩んだ。午後、日経平均 がプラス転換する場面では持ち直したものの、朝方 の高値を上回るには至らなかった。一方、豪中銀のスティーブンス総裁の発言で金融政策 の緩和バイアスが意識され、豪ドル/ドルは2年10カ月ぶりの安値圏に急落した。 午後のドル/円は明確な方向感は出ず、100円後半で一進一退となった。日経平均 が一時プラス転換するとドル/円も上昇したが「活発な取引が行われているわけ ではない」(大手邦銀)との声が出ていた。午前7時以降、午後3時までの値幅は上下4 1銭にとどまった。 ドル/円は前日の海外市場で6月5日以来の100円回復となったが、主要な米経済 指標の発表もなく、米長期金利が小動きに終始し、米国株が下落するなかでドル/円が上 昇したことについて、アナリストからは必ずしも上昇理由は明確ではないとの見方が出て いる。 しかし、前出の大手邦銀関係者は「100円という水準は一度上抜けて降りてきた水 準なので、大きなポイントではない。通常の相場つきのように、特段材料がなくても普通 に通過してゆくポイント」と指摘した。「6月後半からドル/円自体の流れは出ている。 97円台から戻し始めて、その流れの一環にある。マーケットのボラティリティも非常に 落ち着いてきている。(ドル/円の100円回復は)きわめて自然な流れとみている」と いう。 <豪ドル/ドル、2010年9月以来の安値> 豪ドル/ドル は午後に急落して2010年9月以来の安値をつけた。オース トラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のスティーブンス総裁が、資源投資ブームからの シフトは大きな試練との認識を示し、豪中銀はこの変化に対応するため引き続き妥当な措 置をとる、と述べた。豪中銀の金融政策にはなお緩和バイアスが強いとの見方が改めて浮 上し、豪ドル売りが強まった。 同タイミングで中国市場では上海総合株価指数 が下げ幅を急速に拡大し、豪 ドルの下げに拍車が掛かった。 午前に発表されたオーストラリアの5月の財・サービスの貿易収支(季節調整済み) では収支均衡の市場予想に反して黒字となり、豪ドルが上昇する場面があったが、このと き造成された買いポジションが巻き戻されたとみられている。豪ドルの下落トレンドが続 くとみられているなかで、腰の入った買いは入りにくいという。 あおぞら銀行・市場商品部の諸我晃次長は豪ドル/ドルについて「豪中銀は昨日、政 策金利は据え置いたが、今後については緩和方向の見方を示していたので、上は重いだろ う。ただ、追加利下げは織り込まれてきているので、目先は0.9ドルを目指すのだろう が、ここを割り込むまで売ってくるかは中国経済、コモディティの動向次第」と話してい た。 (ロイターニュース 和田崇彦)
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