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釧路 定置網に入るおっとせい急増7月3日 21時41分
北海道東部の沿岸で、春から夏に水揚げされる、さけの定置網に、去年の4倍近い数のおっとせいが入り込んでいたことが分かりました。
沖合の高い水温を避けて沿岸に近づいている可能性があり、調査に当たった研究機関は漁業被害が拡大するおそれがあると指摘しています。
この調査は、独立行政法人の水産総合研究センターが、北海道東部の釧路町の沿岸にある、さけの定置網で去年から行っています。
それによりますと、ことしの5月中旬以降に定置網にかかったおっとせいは19頭で、去年の同じ時期の5頭と比べ4倍近くに急増していることが分かりました。
水産総合研究センターによりますと、この時期、おっとせいは、三陸沖から千島列島沖付近まで北上しますが、ことしは道東沖の海水温が平年に比べて3度以上高く、おっとせいが、沖合の高い水温を避けて沿岸に近づいている可能性があるということです。
調査では、胃袋の中から10匹以上のますが出てきたおっとせいもみられたということで、水産総合研究センターは今後、漁業被害が拡大するおそれがあると指摘しています。
調査に当たった服部薫研究員は「おっとせいは、もともと沖合に生息していて沿岸の定置網に入ることはこれまでほとんどなかった。ことしは沿岸に近づいたあと、餌となるさけを追って定置網に入った可能性が高い」と話しています。
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