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福島・浪江、小中学生の96% 36都道府県699校に転校
 | 浪江町の児童が籍を移した福島市荒井小。46人が通っている |
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福島県浪江町の小中学生が福島第1原発事故の避難に伴い、36都道府県の699校に転校したことが2日までに、町教委の調査で分かった。子どもの広範囲な離散が裏付けられた。町は避難した子どもに学校便りを送るなどして、情報提供に努めている。
同町によると、町立小中学校は9校あり、うち浪江小、浪江中が原発事故で福島県二本松市に仮校舎を設けて授業再開し、ほかの7校は休校した。浪江小、浪江中の在学者は計62人。小中学生全体1626人の3.8%にとどまり、残りの96.2%が地元の学校を離れざるを得なかった。 町の小中学生の在学先は表の通り(5月1日現在)。児童、生徒全体の5分の3に当たる965人が県内の265校、5分の2の661人が海外を含む県外の434校に籍を移した。県外は宮城県や新潟県、関東地方が多い。 1校当たりでは1〜50人の規模となる。町民の多くが避難する福島市、二本松市の学校には数十人単位で在籍しているが、県外の学校は1人の場合が珍しくない。 浪江町の自営業男性(42)は家族で宮城県岩沼市に避難し、小学2年の長女(8)を市内の学校に転校させた。「浪江町の学校は地域が見守ってくれてありがたかったが、放射能のことを考えると、地元に戻すのは考えられない」と話す。 畠山熙一郎町教育長は「新天地で頑張る子どもを応援したい気持ちと、浪江町にいつか戻ってきてほしい心境が交錯している」と語る。 町は小中学生の地元の学校に対する意識が薄れないよう、定期的に福島県内で再会する機会を設けたり、避難先に学校便りを送ったりして対応している。
2013年07月03日水曜日
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