電通：公募増資などで最大約1200億円調達－英社買収資金返済

　　７月３日（ブルームバーグ）：国内広告最大手の電通 は、国内外で公募増資などを実施して最大約1201億円を調達、英イージス・グループ 買収に関する短期借り入れ約2000億円の一部返済に充当する。同社が３日、東京証券取引所に提出した書類 で明らかにした。

電通は2012年７月12日にイージス社買収を発表。買収総額は約4090億円で、今年３月26日に買収手続きを完了、100％子会社とした。今回の募集株式数は合計3700万株の予定。内訳は新規発行が800万株、自己株式処分が2900万株。新規発行分は現時点の発行済み株式数２億7818万株の約３％に当たる。

電通は今回の資金調達を通じて財務体質の改善を図りたいとしている。発行価格は早くて22日に決定する。国内の売り出し分は野村証券が主幹事、海外分は野村インターナショナルとモルガン・スタンレー・インターナショナルが共同主幹事を務める。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は「昨年11月から市場は回復傾向にあり、このタイミングでの発行は電通にとって良いことだ」と評価した上で、「株価は希薄化懸念でネガティブに働くことが予想される」と指摘した。

同社株価は３日、前日比0.3％高の3475円で終了。年初来では約51％上昇している。

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