今日の国内市況(7月3日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●TOPIXは5日続伸、ゴムなど輸出や不動産高い-円安、金利安定
東京株式相場は、TOPIXが5日続伸。1ドル=100円台に乗せる円安進行や米国での自動車販売の好調などを受け、ゴム製品や自動車株の一角が上昇。金利の落ち着き傾向を背景に不動産株のほか、金融株も堅調だった。
半面、前日急騰した東京電力が大幅反落するなど、電力株が下落。情報・通信や食料品など内需関連株も弱く、運賃や銅市況の下落を受け海運、非鉄金属も売りに押された。急ピッチの上昇に対する警戒があり、朝高の後は終日、上値の重い展開だった。
TOPIXの終値は前日比1.97ポイント(0.2%)高の1173.81。日経平均株価は43円18銭(0.3%)安の1万4055円56銭。TOPIXは、4月12日に記録した8連騰以来の連続上昇記録。一方、日経平均は5日ぶりに反落した。
●債券は上昇、日銀国債買いオペ結果受け-長期金利0.9%の需要支え
債券相場は上昇。朝方は売りが先行したものの、日本銀行がきょう実施した長期国債買い入れオペの結果を受けて買い優勢の展開に転じた。長期金利が3週間ぶりに0.9%台を付けた場面で買いが入ったことも相場の支えとなった。
東京先物市場で中心限月の9月物は前日比4銭安の142円25銭で開始。午前10時すぎに11銭安の142円18銭まで下げたが、午後の開始後からは水準を切り上げ、1時すぎには16銭高の142円45銭まで上昇。その後は142円35銭付近でもみ合いとなり、6銭高の142円35銭で引けた。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回りは前日比横ばいの0.89%で開始。一時は1bp高い0.90%と6月12日以来の0.9%乗せとなったが、次第に水準を切り下げ、午後に入ると0.875%まで低下。その後は0.88-0.885%で推移した。
●ドルが対円で1カ月ぶり高値、米雇用環境改善観測-一時100円86銭
東京外国為替市場では、ドルが円に対して1カ月ぶりの高値を更新した。この日発表の米民間雇用関連統計で、米金融当局が量的緩和を縮小する際の条件の一つとしている雇用環境の改善が示されるとの見方を背景に、ドル買いが優勢だった。
ドル・円相場は朝方に1ドル=100円86銭まで上昇し、5月31日以来のドル高値を付けた。前日の海外市場では、米国の量的緩和縮小と日本の積極的緩和継続の観測がくすぶる中、シカゴ先物市場(CME)で日経平均先物が上昇したことなどを背景に100円台へ突入。こうした株価動向をにらんだドル買い圧力は東京市場でも根強く残った。
午前の取引後半にかけては、日本株を含めた中国・上海総合指数などアジア株の下落を背景とした円買い圧力で100円44銭までドル・円が下落する場面もあったが、日本株の代表的な指標であるTOPIXが午後に入り持ち直すと、ドル買いが再び優勢となった。
更新日時: 2013/07/03 16:05 JST