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【競馬・ボート・競輪】GI江戸川大賞あす開幕2013年7月3日 紙面から 開設58周年記念GI「江戸川大賞」はあす4日から江戸川ボートで、波乗りバトルが展開される。前回大会チャンプで“江戸川鉄兵”の異名を持つ石渡、50周年覇者・浜野谷憲吾、2月の関東地区選を制した山崎智也らが主軸を形勢。A1復帰でこれが半年ぶりの記念出場になる今垣光太郎、ほか熊谷直樹、三嶌誠司、湯川浩司、重野哲之など歴代チャンプに荒井輝年、平尾崇典、秋山直之らの江戸川巧者も6日間を熱くする。
◆石渡 必勝態勢強い信念がある。絶対的な自信もある。隅から隅まで、江戸川コースのすべてを熟知する。それだけこの水面に対して堅固なこだわり、思い入れをみせる石渡が「潮の読みは大ベテランですよ。桑原淳一さん(6月に引退)、国浦(英徳)さん並みです(笑)」と大先輩の名前を引き合いに出し、そしてこうも続けた。 「風向き、ほとんどの潮を経験してますしね。僕より『江戸川を知ってる』人は許せません(笑)。後輩などから何を聞かれてもすぐに答えられるようにしたい」。24レース場で唯一、河川を使用する水面。時には自然が敵にも味方にもなる。そこで無敵を誇る男に付いたニックネーム・江戸川鉄兵。負けられない、負けたくない。いつもピットでは穏やかな表情で受け答えする石渡から、その時ばかりはただならぬ思いがヒシヒシと伝わってきた。 今年は半年間で3節、江戸川を走った。年明け新春金盃。新年初戦をゼロ台の踏み込みで逃げ快勝。その勢いで頂点まで駆け上がった。続く関東地区選は「初戦でひっくり返ったし空回りしてた」と出ばなをくじかれると、本来の力を発揮することなくまさかの準優もれ。だが、前回の男女W優勝戦はさすがのオール2連対V。オープンコースからの勝負強さは健在だ。 「前回は出てたし調整方法はそれなりのエンジンを引ければ。最近はそこまで伸びにこだわらなくなり、ちょっとずつ良くなってきてます。伸び型、バランス型の2パターン試してみたいですね。バランス型は慣れてない分、時間はかかるけど、慣れれば早くできるんじゃないかな」 6月から新エンジンに切り替わった江戸川。それから間もない中で迎える周年記念。「(ほとんど)新ペラでどっちからでもできるし、前検である程度までは持って行けると思います。自分のアドバンテージでどこまで食らい付いて行けるか」。年に5、6回の出場機会がある水面。風、波、天候などさまざまな環境にすぐさま対峙(たいじ)できると自負する石渡が「気持ちで負けることはない。江戸川は『一番好き』って言わないとダメでしょう(笑)。連覇します」。揺るがない頂点への誓い。それは大木のように動かない。
◆飯山 復活期す−選手から見た、江戸川の特徴を教えてください 「スタートが本当に難しい。失敗も成功もしてるけどそれは紙一重。やっぱり波に乗れる感じにしておかないと。24場で一番ボートと(ファンの距離が)近いですね。(水面が)荒れたときなんかは選手も上から見てると面白い(笑)。乗ってる方は必死なんですけど(苦笑)。(ホーム)追い風で水面が荒れるようなら舟券も荒れますもんね」 −1月に出場した江戸川の関東地区選手権では優出をしました 「前回はかなり試運転をしてヒザを痛めちゃった。それは覚えてます(苦笑)。その後の住之江、びわことまた水が硬いところで休みに入るまで痛かった。それからの(F)休みの間にマッサージとかをして今は治ってます」 −近況は厳しい戦いが続いています 「エンジンもあまりいいのを引かないし成績も伴ってない。昔のようにはいかないですね。いろいろ求めてやってるけど結果が出ない。今のペラ制度だと全体にみんな足が一緒ならテク勝負になってる。そのテクで劣る部分があるんで、記念に出ても全然…。自分のいいところを発揮できてません。それは“流れ”なんでしょうがないんですけどね。でも、自分のできる範囲で頑張りたい」 −2010年には全SGに出場もありました 「ペラも良くてすべてがうまくまわってました。ペラが基準以上のしっかりしたやつで自信もあった。相乗効果も出てました。そのころの強さを見せられれば、また、そういうようになれるように、一時の自分に近づけるように、足場を固めたいですね」 −江戸川大賞への意気込みを 「最近はだいぶ打ちのめされてるので復調の兆しを見つけられれば。東京の先輩や仲間も多くいるのでアドバイスを聞きながら、もうちょっともがいてみようと思います。あきらめるのは簡単ですけど、1票でも(自分を)信じて買ってくれる人がいるわけですし、自分が自分を信じられなければダメですからね」 ◆展望波巧者が一堂に会し激戦の様相を呈すが、まずは初日、2日目の点増しになるWドリーム戦に組まれた12人がシリーズリーダーに最も近いと言えよう。 その中でもディフェンディグチャンピオンの石渡鉄兵がV候補筆頭と見る。当地はGI、一般戦を問わず常にエンジン出しはハイグレードな上、水面攻略にも死角は見当たらない。特に風と潮回りの関係でスタートが難しい当地でも踏み込みは的確なのが最大の強み。当地では優出が最低ノルマと言っても過言ではなく常に好気合。早々と快速域に引き上げ、2日目ドリーム戦2号艇を含め序盤から当地エースの先行力と存在感を猛アピールする。 近況当地の実績面で石渡に勝るとも劣らないのが山崎智也。昨年は滑り込みで暮れの12人入りを果たし、悲願の賞金王タイトルとMVPを獲得。そして、今年初めの当地関東地区選を制し、今年のSG第1弾・総理大臣杯でもきっちり優出。直後の多摩川周年、5月・平和島周年、6月・芦屋、地元の桐生周年でも連続優出と安定感は抜群。レース道中のしぶとさはもちろん、大舞台での勝負どころほど高い集中力を発揮。特に関東地区は無類の強さを誇り、当地GI連続Vへピタリ照準を定める。 エンジン出し、スタート力、ターン及びテク、レース運びと総合戦力を問えば13年後期勝率1位、総理大臣杯を制し今年の賞金レーストップ(6月30日現在)を走る池田浩二と、6月・芦屋周年Vで勢いをつけた瓜生正義、今年の東海地区選Vの井口佳典に軍配は上がるか。いずれも水面攻略がカギとなるが、きっちり機が仕上がればあとは地力でカバーしてくるはずだ。 秋山直之=写真(右)=、斉藤仁=同(左)=の83期コンビも争覇圏。2月・戸田周年を大外から制した秋山は波水面も滅法強く握りっぷりは揺るがない。一方、斉藤も近況は大きな舞台で勝負強さが光る。総理大臣、多摩川周年で優出した後、5月・若松周年で自身2度目のGI優勝。1M、道中と冷静なレース運びが光っており、ここも鋭い走りで魅せてくれそうだ。 湯川浩司も当地をドル箱とする1人。江戸川のGIは実に3度の優勝歴。今年初めはいつもの勢いがなかったが、5月の福岡笹川賞で優出と復調気配。お約束のパワー仕立てで快攻連打といきたいところだ。また、湯川と同じく笹川賞優出で復活をアピールしたのが岡崎恭裕。旋回テク、スピードはボート界トップクラス。下半期の初っ端からリズムアップを狙う。 他にも当地巧者が多数参戦。昨年のチャレンジカップでSG初戴冠、賞金王戦士となった平尾崇典、昨年10月の当地GII戦を制した横沢剛治、GIV歴ある荒井輝年に柳沢一、東本勝利、清水敦揮、地元の作間章らも近況、当地の走りは二重丸で十分好戦は可能。 若手では長田頼宗、若林将の東京支部の若手両者に昨年1月の新鋭チャンプ・茅原悠紀も水面相性は申し分ない。また、新鋭リーグで抜群の決め手を発揮している秋元哲も全国区となるチャンス。 最後に東都の主砲・浜野谷憲吾も波乗りは随一。得意の当地で奮起は必至だ。
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