DeNA−ヤクルト 完封勝ちし、笑顔でファンの声援に応えるヤクルトの先発八木=平塚球場で(中西祥子撮影)
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◇ヤクルト5−0DeNA
ヤクルトは3回にミレッジのソロで先制し、5回はミレッジが2打席連発の2ラン。8回はバレンティンがリーグ単独トップの26号2ランを放った。八木はプロ初完投を3安打無四球の完封で飾った。DeNAは今季8度目の零敗。
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ヤクルトの5年目・八木がDeNA打線を散発3安打に抑え無四球でプロ初完封。今季は3月31日の阪神戦で勝って以来、6連敗中だったが念願の2勝目を挙げた。
「ほっとしたという感じ。ずっと勝てなかったんで良かった。内角を意識させて踏み込んで来ないようにしました」。速球で内角を攻め変化球でもストライクを先行。ノーコンに泣き続けた姿はみじんもなかった。
子どものころは中日ファン。享栄高に進みプロ入りし、09年にドラフト2巡目でヤクルトに入団し5年目。母校とヤクルトの前身、国鉄の大先輩である金田正一氏が着けていた「34」を背負い期待をかけられた。しかし、1年目夏から左肩やひじを相次いで痛め3年間リハビリに苦しんだ。背番号も11年から70となった。「走ってばかりいた」と八木。だから今季の連敗の苦しみにも向き合い、野球のことばかり考え続けトンネルを抜けた。
この日のDeNAの先発は三嶋。法大を経てプロ入りした。「負けたくないという気持ちはもちろんあります。同級生ですし。でも相手は打者ですから」。同僚で愛知県の高校球界でしのぎを削った小川も創価大を出て今季8勝。「完封より勝てたことがうれしい」と白星を何より喜んだ。 (後藤慎一)
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