【群馬】衆院選 あす公示 憲法、原発…訴える 現新4氏の争いか
第二十三回参院選は四日、公示される。群馬選挙区(改選数一)には、民主新人の加賀谷富士子氏(35)=社民県連推薦=と自民現職の山本一太氏(55)=公明推薦=、共産新人の店橋世津子氏(51)、諸派新人の安永陽氏(65)が立候補を表明。憲法、環太平洋連携協定(TPP)、脱原発、経済政策などの重要課題をめぐり、それぞれ主張を展開している。(池田一成、伊藤弘喜) 加賀谷氏は、憲法改正反対、脱原発、TPP反対を掲げ反自民を鮮明にしている。連合群馬も推薦を決めたが、主張の違いから労組の一部は足並みをそろえていない。 六月に護憲や反TPPの民主党内の論客を招き集会を開催。乳飲み子の三女をおぶって庶民派をアピールし、無党派層への広がりを狙う。党選対とは別に本人が携わってきた脱原発グループも「市民選対」として独自に集会を催している。 山本氏は、六月中に数百人規模の国政報告会を県内各地で開催し、大票田の高崎でも街頭演説を行った。業界団体の推薦も取り付け組織を固めるとともに、三期十八年の実績と現職閣僚であることを前面に訴えていくという。 選挙中は全国応援のため地元入りは数日間に限られ、国会議員と県議が代行して遊説する。「ネット選挙で若い年代層の投票行動にどれだけ結び付くかが課題」(同陣営幹部)とする。 店橋氏は県内を三巡して遊説キャラバンを終えた。多い日は一日十数回の街頭演説や集会を行ってきた。 公示後も引き続きアベノミクス(安倍首相の経済政策)への反対や、賃金引き上げと雇用確保、原発ゼロの低エネルギー社会づくり、憲法改悪ストップなどを前面に訴えていく。TPP問題などでJAや経済団体と意見交換も行っており、JAにったみどりが比例代表での共産支援を決めるなど農村でも浸透を図っている。 ◆社会保障、TPP…白熱議論参院選の群馬選挙区の立候補予定者による公開討論会(高崎青年会議所主催)が二日、高崎市文化会館で開かれた。立候補予定者四人のうち三人が出席し、TPPや社会保障、エネルギー政策などをめぐって議論した。 出席したのは民主の加賀谷、共産の店橋、諸派の安永の新人三氏。自民現職の山本氏は欠席した。 TPPについては店橋氏は「米国企業のためのルールづくりだ。暮らしに大きな打撃を受ける」、加賀谷氏は「農業が壊滅的になる。医療も制限を受けかねない」と共に反対。一方、安永氏は「世界と競争したら日本の農業がつぶれるという弱腰では駄目だ」と賛成を表明した。 社会保障面では加賀谷氏は「増税は生活を直撃するので消費税引き上げは凍結する。“コンクリートから人へ”を進めることで社会保障費を上積みできる」と主張。これに対し店橋氏は「民主党は消費増税ありきだ。民主政権が八ッ場(やんば)ダムをつくると決めた。所属政党と本人の見解が違う」と指摘した。 安永氏は「景気回復すれば法人税が増え、給料が上がれば所得税が入る。消費増税しなくても大丈夫だ」と述べた。(伊藤弘喜) PR情報
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