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遠心分離器の火花引火か 南相馬・三和化学工業火災

 南相馬市原町区の三和化学工業本社・原町工場で28日に発生した火災は、南相馬署と南相馬消防署の調べで、老朽化した遠心分離器の軸部分で発生した火花が、トルエンに引火したのが原因とみられることが1日までに分かった。
 火災発生当時、工場内では紫外線吸着剤の半製品から、ごみを除去する精製作業中だった。南相馬署によると、結晶化した製品と、ごみを吸着したトルエンを遠心分離器で分離する作業中、従業員が軸部分から火花が発生しているのを目撃しており、この火がトルエンに引火したらしい。南相馬消防署によると燃えた工場棟は延べ面積約3300平方メートルでほぼ半焼という。
 同社によると遠心分離器は導入から36年経過していて、経年劣化で物理的な不具合が生じたとみられる。工場には泡消火装置が設置されており、東日本大震災後も検査していたが、従業員がスイッチを押しても作動しなかった。
 相馬地方広域消防本部は火災が発生した工場棟について1日までに使用停止命令を出した。適切な改善措置が取られるまで使用できない。
 同社は1日、火災後初めて現場を公開した。火を出した遠心分離器や建物内部は真っ黒に焦げ、2階の金属床や配管が曲がるなど火力の大きさを示していた。

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パイプが曲がるなど火力の大きさを物語る火災現場
パイプが曲がるなど火力の大きさを物語る火災現場

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