アワビ稚貝放流再開 いわき沿岸部で2万個
東京電力福島第一原発事故の影響で中断していた本県のアワビ稚貝の放流が1日、いわき市の沿岸部海域で再開した。
東日本大震災の津波で大熊町の施設に大きな被害を受けた県栽培漁業協会が、静岡県の水産施設に職員を派遣して稚貝を生産した。県水産試験場に届けられた稚貝を受け取った漁業者が、約3センチの稚貝2万個を同市の江名、永崎、下神白、中之作の各海域に放した。
このうち下神白海域でアワビの放流作業を行った下神白採鮑組合の馬目正平副組合長(58)は「久しぶりに海に潜ったが、感覚は忘れていなかった。とても感慨深く、漁の再開が楽しみだ」とアワビの成長に期待を寄せた。
稚貝の放流は8月以降にも3万個を予定している。4年ほどで採取に適したサイズに成長するという。
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