アジア・太平洋株式サマリー:香港・印株が反落、中国株は続伸
7月2日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
休場明けの香港株式 相場は5営業日ぶりに下落。中国の製造業活動を示す指数の低下が材料視された。一方、政府が天然ガス価格の引き上げを発表し、ペトロチャイナ(中国石油、857 HK)は上昇した。
中国2位の銀行、中国建設銀行 (939 HK)は3.8%安。チャイナ・リソーシズランド(華潤置地、1109 HK)が5%下げるなど、中国本土の不動産株も値下がり。ショッピングモール運営会社が空き店舗を避けようと賃貸料を免除しているとの報道が手掛かりとなった。一方、米ウォルマート・ストアーズに玩具や衣料品を納入するリー・アンド・フォン(利豊、494 HK)は3.6%上昇。米製造業景況指数の改善を受けた。
ハンセン指数 は前営業日比144.64ポイント(0.7%)安の20658.65で終了。ハンセン中国企業株(H株)指数は同1.2%安の9203.85で引けた。
IGインベストメントのファンドマネジャー、ベンジャミン・タム氏は「投資家は休暇モードのままで、過去数営業日に反発した相場は値固めに入っている」とした上で、利益確定の売りが幾分あると述べた。
【中国株式市況】
中国株式 相場は3営業日続伸。この5週間で最長の上昇局面となった。金融株が売られたものの、医薬品株や酒造株が買いを集めた。
漢方薬メーカーの雲南白薬集団(000538 CH)は上場来高値に上昇。当局が業界支援策を打ち出すとの期待が背景。中国最大の酒造会社である貴州茅台酒 (600519 CH)は、製品価格が底を打ったとの観測から1カ月ぶり高値に上昇。一方、興業銀行(601166 CH)が2.3%下落するなど、金融株は業種別で最大の下げとなった。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比11.32ポイント(0.6%)高の2006.56で終了。上海、深圳両証取のA株に連動しているCSI300指数は同0.4%高の2221.98。
光大証券のアナリスト、ツォン・シエンチャオ氏は「株価は6月に下げ過ぎていたため、パニック売りが収まる中、7月前半はテクニカルな反発が見られるだろう」と指摘。ただ、「上昇余地は限られ上げは短命だろう。景気が悪化しているとの懸念があるほか、投資家は信用逼迫(ひっぱく)の緩和が一時的にとどまるのではないかと心配している」と付け加えた。
【インド株式市況】
インド株式 相場は反落。指標のS&Pセンセックス指数は前日、3営業日続伸としては2011年9月以来の大幅上昇となっていたが、この日は銀行とエネルギー関連銘柄を中心に下げた。
ムンバイ市場でのセンセックス 指数は前日比113.57ポイント(0.6%)安の19463.82で終了。時価総額で国内最大手の銀行、HDFC銀行 は1.8%下げた。世界最大の製油所を所有するリライアンス ・インダストリーズは4営業日ぶりに下落。英高級車メーカーのジャガーランドローバーを傘下に置くタタ・モーターズ を中心に自動車株も売られた。
前日までの3日続伸でセンセックス指数の株価収益率(PER、予想収益ベース)は13倍と、3週間ぶり高水準に達していた。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比123.71ポイント(2.6%)高の4834.00。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比0.71ポイント安の1855.02。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比20.14ポイント(0.3%)安の8015.86。
更新日時: 2013/07/02 20:35 JST