10年債入札こうみる:しっかり、0.9%接近で必要最小限を確保=みずほ証 早乙女氏
[東京 2日 ロイター] - <みずほ証券 シニア債券ストラテジスト 早乙女輝美氏>
入札結果はしっかり。10年債利回りが直近1カ月半で形成したレンジの上限、0.9%近辺で需要の底堅さを確認できた。しかし、倍率が2.41倍と低水準なことを踏まえると、積極的に買い上がる雰囲気でもなかった。市場参加者は必要最小限を額を確保しておきたいとの思惑があったのだろう。
日銀の長期国債買い入れをにらんだ応札があったかもしれないが、国債への投資を手控える金融環境でもない。過剰流動性が吸収された場合、リスクオフの流れを警戒する声もある。米連邦準備理事会(FRB)も思い切って動けないとの思惑もある。日銀が1日に発表した5月分の貸出約定平均金利をみると、国内銀行の貸出金利が低下している。10年債・0.9%の利回り水準は、他の資産と比較しても妙味があるのかもしれない。
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