今日の国内市況(7月2日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株4連騰、日経平均が約1カ月ぶり1万4000円回復-米景況改善
東京株式相場は4連騰し、日経平均株価は終値でおよそ1カ月ぶりに1万4000円を回復した。米国の製造業景況指数の改善や為替の落ち着き、国際商品市況の上昇などが好感され、自動車など輸出関連、商社や非鉄金属など資源・市況関連株中心に上昇。大和証券がセクター判断を強気にした電力株も買われた。
TOPIXの終値は前日比21.14ポイント(1.8%)高の1171.84、日経平均株価は246円24銭(1.8%)高の1万4098円74銭とともにきょうの高値引け。日経平均終値の1万4000円回復は5月29日以来。
ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「米国景気は順調で、米量的緩和は次第に縮小方向に行くのは間違いない。金融政策の方向性の違いから為替が着実に円安方向に戻っており、日本株の支えになる」との見方を示した。
●超長期債下落、株高・円安や30年入札控え売り-10年債入札結果順調
債券市場では超長期債相場が下落。株高や円安基調に加えて、4日に30年債入札を控えて売りが優勢となった。一方、きょうの10年国債入札は順調となり、午後に入って先物中心に買い戻される場面があった。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の329回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.89%で開始。10年債入札結果を受けて午後1時すぎには0.875%に低下したが、3時すぎには0.895%と6月12日以来の水準に上昇した。20年物の145回債利回りは2bp高い1.755%。30年物の39回債利回りは3bp高い1.90%と、6月24日以来の1.9%乗せとなった。
東京先物市場で中心限月の9月物は前日比16銭安の142円15銭で開始。次第に水準を切り上げ、午前の終了にかけてプラスに転じた。午後零時45分の入札結果発表後には一段高となり、142円47銭まで上昇した。しかし、取引終了にかけて株高や円安が進むと再び下げに転じ、結局は2銭安の142円29銭で引けた。
●ドル円は1カ月ぶり高値更新、景況感改善でドル買い優勢-99円後半
東京外国為替市場では、ドル・円相場が約1カ月ぶりのドル高値を更新。日米の景況感が改善していることを背景に、ドル買いが優勢だった。
この日のドル・円は、前日のニューヨーク市場の遅い時間帯の水準とほぼ同じ1ドル=99円60銭台で取引が始まった後、99円70銭前後と99円50銭前後の間を上下する展開がしばらく続いた。
午後の取引では、米ドルを含めた主要16通貨全てが豪ドルに対して上昇。オーストラリア準備銀行(RBA)が発表した金融政策の声明の中で、豪ドル相場について「依然として高水準にある」と指摘した上で、「今後さらに下落する可能性があり、そうなれば経済成長のリバランスが促進される」との見通しを示したことがきっかけとなった。取引の終盤にかけて、米ドルは円に対しても上昇幅を拡大し、一時は99円91銭と6月5日以来のドル高値を付けた。
更新日時: 2013/07/02 16:22 JST