滋賀県教委は2日、同県東部の県立高校で2年生の生徒の名前や家庭環境などの個人情報が6月、スマートフォンなどの無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じて流出した、と発表した。女性教諭(36)が担任するクラスの教室に置き忘れた書類を生徒が撮影し、画像を投稿した可能性があるという。
県教委によると、女性教諭は6月14日、2年生の生徒約280人分の名簿やクラスの個人面談の内容を記したノートを入れたクリアファイルを教室に置き忘れた。名簿のうち約30人については、生徒の登校状況や家庭環境が備考欄に書き込まれていたという。
同19日、保護者から「生徒間で個人情報が漏れている」と指摘があり、情報流出が発覚。女性教諭が教室内を探したところ、生徒の机の中にノートがあるのを発見した。
学校の調査に対し、少なくとも9人の生徒が「実物のノートを見た」と話しているといい、県教委は生徒の誰かがLINE上に画像を投稿した可能性があると説明している。
学校側は、画像の転送をしないよう生徒に求めるとともに、生徒から聞き取りをするなどして流出した経緯などを調べている。また、21日に学年集会を開いて2年生全員に説明。名簿に書き込みがあった約30人の生徒には、各クラスの担任らが家庭訪問をして謝罪したという。