朴大統領「韓日首脳会談の計画はない」

ソウルの外交筋「朴槿恵大統領は韓中首脳会談後も考え方に変わりはない」

朴大統領「韓日首脳会談の計画はない」

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は当分、日本の安倍晋三首相と首脳会談を行う計画がないことが1日までに分かった。ソウルの外交筋はこの日「朴大統領は米国のオバマ大統領、中国の習近平国家首席と相次いで首脳会談を行ったが、その後は一部で日本との首脳会談も進めるべきとの声が出ている。しかし朴大統領は今なお、韓日首脳会談については考えていないと聞いている」と語った。

 この外交筋はさらに「安倍内閣は日本軍の性的奴隷(従軍慰安婦)問題の解決に消極的な上に、歴史認識でも信頼を積み上げようとせず、逆に後退した姿勢を示した。そのため朴大統領は大きく失望している」と話している。

 朴大統領は今年5月に米国を訪問し、また先月には中国を訪問したが、いずれも現地で日本の歴史認識に批判的な発言を行っていた。また、韓中首脳会談直後に発表された「未来ビジョン共同宣言」では「最近は歴史やそれによる問題で、地域の国家間で対立と不信が深まる不安定な状況が続いている」として、暗に日本を批判した。さらに安重根(アン・ジュングン)が日本の伊藤博文・初代韓国統監を狙撃したハルビン駅と、光復軍の駐屯地があった西安に記念碑を建立できるよう中国政府に要請した。

 朴大統領は今年1月、大統領当選者だったとき安倍首相が派遣した特使に会い「韓日両国の間に信頼を積み上げ続けることが重要だ」として「無信不立」の立場を強調した。ところが安倍内閣では、植民地支配や侵略などを謝罪した「村山談話」を見直す計画を表明するなど誤った言動が相次いでいるため、朴大統領はこれらに対して非常に批判的な考えを持っているという。

 この問題をめぐり外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官は1日、日本の岸田文雄外相と初めての会談を行った席で「歴史問題は注意深く取り扱わなければ、ある個人や民族の魂を傷つける結果をもたらす」と指摘し、日本側に正しい歴史認識を促した。尹長官は東南アジア諸国連合(ASEAN)地域安全保障フォーラム(ARF)に出席するためブルネイを訪問した際、岸田外相と会談した。

李河遠(イ・ハウォン)記者
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