飲酒運転:摘発者に依存症診断を義務付け…三重県が条例
毎日新聞 2013年06月28日 13時56分
三重県議会は28日、議員提案の「県飲酒運転0をめざす条例」案を可決した。飲酒運転で摘発された県民に、医療機関でアルコール依存症の診断を受けるよう義務付けるのが特徴で、同様の義務を課すのは福岡県に次いで全国2例目。7月1日に施行し、受診義務は来年1月1日から発生する。
条例は運転に対する規範意識の定着や飲酒運転の再発防止を重点に置いた。県内外で飲酒運転によって摘発された県民に対し、医療機関でアルコール依存症の診断を受け、知事に報告する義務を課した。罰則規定はない。知事は受診期限を通知し、従わない場合は勧告できる。診断した医療機関には、積極的な助言と指導を求めている。
福岡県の条例では、最初の違反から5年以内に再度、摘発された人に受診義務を設け、従わない場合は5万円以下の過料を科している。
このほか、小中高校などに飲酒運転根絶に向けた教育をするよう促し、飲食店営業者や酒類販売業者にも、消費者が飲酒運転しないよう配慮を求める。【谷口拓未】