【NQNニューヨーク=横内理恵】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均が反発し、前週末比65ドル36セント(0.4%)高の1万4974ドル96セントで終えた。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した6月の製造業景況感指数の改善を好感した買いが先行し、上昇幅は170ドルを超える場面があった。ただ5日発表の米雇用統計を見極めたいとのムードもあり、午後に伸び悩んだ。
製造業の景況感を映すISM指数は50.9と前月から1.9ポイント改善し、景気判断の境目である50を2カ月ぶりに上回った。米景気の先行きに明るい見方が広がったといい、業績が景気動向に左右されやすい機械株や素材株を中心に買いが入った。
ただ今週は後半にかけて、6月の米雇用統計など米景気や金融政策を占う上で重要な指標の発表を控える。持ち高を傾けたくないとの様子見ムードが強く、相場は取引終了にかけて上値が重くなった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、前週末比31.24ポイント(0.9%)高の3434.49と6月19日以来、ほぼ2週間ぶりの高値で終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億1000万株(速報)、ナスダック市場は約15億5000万株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「資本財・サービス」や「素材」など8業種が上昇。「公益事業」などが下げた。
日本で「iWatch(アイウオッチ)」の商標登録を申請したと報じられたアップルが、腕時計型端末の販売が近いとの思惑から上昇。欧州電気大手の独シーメンスとの折半出資会社の全株式を買い取ると発表した携帯電話大手ノキアの米預託証券(ADR)も高い。
バイオ製薬会社のオニキス・ファーマシューティカルズが急伸。前日に身売りを検討しているとの声明を発表。買収価格がつり上がるとの思惑が広がった。
部門売却を発表した財務管理ソフトのインテュイットも高い。アナリストが投資判断を引き上げたインターネットラジオのパンドラ・メディアも買われた。
午後に最高経営責任者(CEO)交代の報道が流れたオンラインゲーム大手ジンガは大幅高で終えた。
一方、ダウ平均採用銘柄で半導体大手インテルなどが下げた。
人気記事をまとめてチェック >>設定はこちら