■思いはいま
〈岩手〉
大槌町、三浦晶子(しょうこ)さん(17)
私たち大槌高校復興研究会と神戸大大学院生が、震災前後の同じ場所の写真110組や定点観測していきたい20カ所の写真を展示して、町の人と未来を想像しながら絵を描こうという企画をしました。
私は家の近くだった「御社地(おしゃち)」を撮り、未来を描きました。湧水(ゆうすい)の池の周囲が憩いの場でしたが、今は水たまりがぽつんとあるだけ。前のようにぱっと明るい場所になるように、遊具やベンチを描きました。
津波の時は家族と近くの丘に登り、ぎりぎり助かりました。でも、大好きだった町は、津波と火事で消え、私も仮設住宅に住んでいます。復興工事をする方が企画を見に来て「どんな町にしたい?」と聞かれました。私は「道」を前の通り残してほしいと答えました。建物は変わるけど、道が残っていれば、昔の町も想像できるし、以前の家族のような、笑顔がいっぱいの町に戻る気がします。
震災後、絵を描いていると心が穏やかになったので、美術教師になって大槌で教えたいと思うようになりました。その時は新しい町ができているだろうけど、昔の面影が残った町を生徒たちと描きたいです。
全国の地すべり地形と人工地形の分布マップを掲載
住所・地域で地震発生時の揺れやすさを検索
巨大地震発生時の各地の揺れや津波の大きさを確認
全国の活断層マップを掲載。震度予想データも
日本が抱える原発問題。16原発の放射能拡散予測も掲載
個人としての思いと、かつてない規模の震災被害、その両方を同時に伝えます(無料でご覧いただけます)
福島第一原発の破綻を背景に、政府、官僚、東京電力、そして住民それぞれに迫った、記者たちの真実のリポート