WRAPUP 1-世界の6月製造業統計、中国さえず 米は小幅改善・欧州は安定化
* 中国の製造業PMI、当局発表は50.1に低下 HSBC改定値は9カ月ぶり低水準
* 米ISM製造業景気指数、小幅改善 雇用部分で不安も
* ユーロ圏製造業PMI改定値、16カ月ぶり高水準
[ニューヨーク/ロンドン 1日 ロイター] - 1日発表された6月の世界各国地域の製造業関連統計は、中国がさえない内容となり、米国では小幅改善したものの雇用部分で不安を残す結果となった。一方、欧州では安定化の兆しも見受けられた。
中国の国家統計局が発表した製造業購買担当者指数(PMI)は50.1となり、前月の50.8から低下。PMIは50を上回ると景況の改善を示し、下回ると景況の悪化を示しており、この節目をわずかに上回る水準だった。最後に50を割り込んだのは9月。
またHSBCの依頼でマークイットが実施した製造業PMI改定値は48.2となり、5月の49.2から低下。2012年9月以来、9カ月ぶり低水準となった。速報値は48.3。節目の50を2カ月連続で下回り、第2・四半期の中国経済の減速の兆しが浮き彫りとなった。
一方、マークイットが発表したユーロ圏製造業PMI改定値は48.8で、速報値の48.7から小幅に上方修正され、16カ月ぶり高水準となった。欧州全体で製造業が安定してきており、規模の小さな国にも上向きの兆候がみられた。
ただ、BNPパリバのストラテジスト、エブリン・ヘルマン氏は「中国の勢いが力強いとはいえない状況で、ユーロ圏の底堅い動きがどれほど長続きするかは微妙だ」と話している。
IHSのエコノミスト、シャンファン・レン氏は、中国経済について「まったく不安から抜け出していない」と指摘。PMIの内訳をみても、経済を取り巻く環境の厳しさがうかがえると述べた。
こうしたなか、米供給管理協会(ISM)が発表した6月の製造業統計はまちまちの内容となった。景気指数は50.9と、前月の49.0から上昇し、判断の分かれ目となる50を再び上回ったものの、内訳では雇用が48.7と前月の50.1から悪化、2009年9月以来約4年ぶりの低水準となり、景気の底堅さに不安を残す格好となった。
ナロフ・エコノミック・アドバイザーズのジョエル・ナロフ社長は「景気指数が再び50台を回復したことは評価できるが、雇用に関して企業の採用がはかどっていない状況はよくない兆しだ」とした上で、欧州や中国からの輸入が今後増える見通しは立っていないと語った。
マークイットが発表した米製造業PMI改定値は51.9と、8カ月ぶりの低水準となった。外需の低迷に加え雇用ペースが約3年ぶりの低水準となったことが重しとなった。
マークイットの首席エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は、「製造業部門で毎月約3万人の雇用が失われている実態と一致する」とし、「受注懸念が増大するなか企業は雇用抑制で対応している」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)は経済の改善が続けば年内に資産買い入れ縮小に着手するとの方針を示しているが、雇用情勢が悪化すれば難しい舵取りを迫られる可能性がある。
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