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【プロ野球】

マエケン9安打完封

2013年7月1日 紙面から

阪神−広島 8回裏2死一、二塁、鳥谷を打ち取り雄たけびをあげる前田健=甲子園球場で(梅津忠之撮影)

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◇広島2−0阪神

広島の前田健が9安打で今季初完封した。無四球では4年ぶりで、5月26日以来の6勝目。打線は1回に丸の犠飛で先制。2回には前田健の適時打で加点した。阪神は今季11度目の零敗で4連勝成らず。秋山は5イニング2失点で今季初黒星。

     ◇

 日高の強烈なライナーが一塁・エルドレッドのミットに収まった瞬間、広島・前田健は安どの表情を浮かべた。放心状態でナインとハイタッチを繰り返す。持てる力をすべて出し切った今季初、自身通算9度目の完封勝利だった。

 「長かった。久しぶりに勝った。久しぶりにいい投球ができた」

 ヒーローインタビューで勝利の喜びをかみしめた。バックの守備にも助けられ9安打されながらホームを踏ませなかった。右打者への外角スライダーを効果的に使って9奪三振。阪神戦はこれで今季3戦3勝、計23イニングを投げて無失点。無類の強さを誇る。

 打っても2回2死一、二塁で左前適時打を放つなど2安打をマーク。投打で躍動した背番号18だった。

 5月26日・楽天戦(マツダ)で5勝目を挙げて以降、苦悩の日々を過ごした。右脇腹痛で出場選手登録抹消もあり、6月はここまで3試合で計15失点。最悪の状態にあった。流れを変えるため、この試合はノーワインドアップで臨んだ。「試合でやるのは初めて。何かを変えるしかなかった」。もがいた末、イチかバチかで試合前に投法変更を決めた。

 その試行錯誤が勝利を呼んだ。連日逆転負けしていたチームの嫌な流れも断ち切った。「(勝てない日々は)朝、起きた時が気持ち悪かった。ここから切り替えたい」。トンネルを抜け、ようやく笑顔が戻った。マエケンも、コイもやっとよみがえった。 (荒木司)

 

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