【永田篤史】「行政への住民参加」とよく耳にするけれど、しょせんは一部の人たちの話――。そんな見方を変えるような、ソーシャルメディアを使った新たな試みが今、広がりを見せている。
「若者の投票率を上げる施策を、一緒に考えて下さい!」。東京都港区の横尾俊成区議(32)が昨年8月、アイデア募集サイト「Blabo!」(http://bla.bo/)に書き込んだ。「駅に投票所があると良い」「選挙に行けばポイントがもらえて商店街で使えるようにしては」……。サイト利用者から次々と回答が寄せられた。
「共感できる」と思ったら、書き込みごとに付いている「ブラボ!」と書かれたボタンを押す。どの提案に人気が集まっているのか、一目瞭然だ。
これを受けて9月、横尾さんは人気があったアイデア三つを議会で取り上げ、区に提案。その中に、「区民が行政に実現してほしいことをオンライン上に書き込むと、実現までのプロセスが見えるシステムの導入」を入れた。投票率アップの前提として、区政への関心を高める必要があると考えたからだ。区のホームページのうち区民の提案と区の回答を一覧するコーナーの拡充を促した。
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朝日新聞官邸クラブ