虚構の環:第3部・安全保障の陰で/4 弱まる「核の潜在的抑止力」
毎日新聞 2013年06月29日 東京朝刊
取材班は経済産業省職員が2004年4月12日付で作成したA4判14ページの文書を入手した。日本初の再処理工場「東海再処理施設」の存在を念頭に、六ケ所村再処理工場の是非を議論するためのもので、「厳重取り扱い注意」と付記されている。
「核燃サイクルが政策的に初めて位置づけられたのは1956年の原子力長期計画。当時は核オプション(核兵器保有という選択肢)を保有する意図があったことは公然の秘密。核爆弾1発に必要なプルトニウムの量が5キロ程度であることを考えれば、六ケ所を稼働させなくても東海再処理施設の能力で十分だ」と書かれている。文書作成に関与した関係者が語る。「04年に比べ核オプションの必要性は一層低下している。再処理は軍事面でも存在意義を喪失している」=つづく