9回、サヨナラ打を放つ阪神・大和=甲子園(撮影・森田達也)【拡大】
“チーム大和”は、前日28日の夜に同県の志布志(しぶし)港をフェリーで出発し、この日の朝に到着。1試合観戦するだけの強行日程だったが約50人も参加した。しかもこれは、大和本人が発案したものだった。
「周りの方が『甲子園に1度行ってみたい』と。僕の方からお願いしたら行きやすいと言うので」と昨オフに自ら鹿屋市長に応援ツアーを要望。「船は予定になかったんですけどね」と苦笑い。謙虚な男が自身に与えた大きなプレッシャー。出身の鹿屋ソフトボールスポーツ少年団の後輩からは「キバレ! 大和 鹿屋市大和応援団」などと書かれた寄せ書きももらった。
「やらないといけない」-。細い体で故郷を発ってから、7年。最高の結果で成長を示した。
「両親の前でいい姿を見せられた。応援団の人たちにも、いい姿を見せられました」
孝行息子の活躍でチームは両リーグトップ今季7度目のサヨナラ勝ち。6度目の3連勝で貯金を今月15日以来の11とし、首位・巨人にゲーム差「1・5」と迫った。次カード(7月2日)からは聖地で直接対決。まずは30日。鯉を叩き、4連勝で勢いをつける。(西垣戸理大)
(紙面から)