2013.6.30 05:04(2/3ページ)

阪神・大和キバった!プロ初サヨナラ打!

お立ち台に上がった大和の視線の先は、故郷の応援団

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 父が飛び上がり、母が手を叩き、そして4万6216人が絶叫した。打球が左翼フェンス前の芝生で弾むと、大和が右手を突き上げた。ナインからペットボトルの水をかけられ、頭を叩かれた。地元・鹿児島から駆けつけた両親と応援団が見守る前で、プロ初のサヨナラ打!! 出来すぎたドラマを、自らのバットで締めくくった。

 「やっちゃいましたね…。ベンチの中では打席が回ってくると思っていた。チームのみなさんに感謝です。(サヨナラはプロ)初めてだったので、うれしいです!!」

 今季初の甲子園でのお立ち台。普段は控えめな若虎に笑みがこぼれた。

 3-3の九回だ。一死一、二塁で今季サヨナラ打2度の西岡が三振に倒れ、二死。導かれたように打席が回ってきた。久本の3球目を思い切り引っ張った打球が、左翼手の頭上を越えた。

 2-3の五回一死一、三塁では一、二塁間へプッシュバント。一塁ベースに頭から滑り込み、同点のセーフティースクイズを決めた。3安打2打点1盗塁。今季8度目猛打賞の若虎を、和田監督も「同点打、サヨナラ打とね。得点圏で勝負強い打撃を見せてくれているんで打ってくれると信じていた」と大絶賛だ。

 体中に感じる熱い視線をパワーに変えた。「打席に入る前に見えていました」と大和。一塁アルプス最上段で背番号「0」のボードを掲げる集団がいた。鹿児島県鹿屋市から両親と大応援団が駆けつけていた。

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