白鵬と歩みを合わせて連勝する内弟子の石浦(左)と同じく内弟子の大喜鵬=名古屋市緑区の宮城野部屋で(岸本隆撮影)
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宮城野部屋の連勝力士は白鵬だけじゃない。横綱の内弟子で西三段目17枚目の石浦(23)も、序ノ口デビューの春場所から負けなしの14連勝。名古屋場所も全勝なら史上4位タイのデビューから21連勝となる。
日大卒業後の昨年、オーストラリアに語学留学。あくまでアマチュアとして、相撲を世界的に広めるような職務につきたいと考えていた。だが、大相撲への思いが断ち切れず、声をかけてくれた白鵬のいる宮城野部屋へ。ことし初場所に初土俵を踏んだ。
173センチ、107キロの身体は筋肉の塊。その肉体で留学時代は映画「X−MEN」の最新作「ザ・ウルヴァリン」のオーディションに合格したが、ハリウッドデビューより角界デビューを選んだ。
入門時は96キロ。1日7食で大きくした大リーグ・レンジャーズのダルビッシュを見習って「ちょっとでもおなかに隙間ができたら、食べるようにしている。1日5食」と、ほぼ2時間おきに食べるようにしている。持ち味のスピードと切れのある技に体重増が加わって連勝の期待も高まる。
デビューから無傷の連勝は常幸龍の27連勝が1位。「連勝のことは意識してません」と話すが、同じく白鵬の内弟子で十両の大喜鵬は「三段目で全勝する力は持ってます」という。
春場所も夏場所も白鵬が優勝インタビューで石浦の名前を出した。「うれしかった。横綱や応援してくれる方に、勝つことで恩返ししたい」。今場所も白鵬とともに快進撃を続けるつもりだ。 (岸本隆)
▼石浦将勝(いしうら・まさかつ) 1990(平成2)年1月10日、鳥取市出身の23歳。宮城野部屋。父・外喜義さんが監督を務める鳥取城北高相撲部から日大に進学した。得意は左前みつを引いての食い下がり、出し投げ。
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