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大崎・鳴子温泉NPO 米の代金詐欺被害 昨秋、300万円

 宮城県大崎市鳴子温泉のNPO法人「米プロジェクト」が昨秋、東京の卸業者による取り込み詐欺とみられる手口で、約300万円の被害に遭っていたことが28日、分かった。福島第1原発事故による風評被害の影響で、販売しきれずに抱えていた2011年産米が狙われた。関係者は「風評被害を逆手に取ったやり口は悪質だ」と憤る。
 米プロジェクトによると、東京の食品卸業「アズロック」から昨年9月、「活動を市のホームページで見た。取引させてほしい」と電話があった。例年は個人客の予約販売で約1000俵(1俵60キロ)を完売するが、風評被害もあり、11年産米約150俵が残っていた。
 10月下旬に50俵を発送。11月上旬に「好評だからもっと欲しい」と連絡を受け、約20俵を追加で送った。代金や送料計約300万円が支払われないまま、同社は11月下旬に倒産した。
 同社の債務整理を担当した東京の弁護士事務所によると、負債総額は約1億円。債権者は関東を中心に、農産物や魚介類などの生産者、加工業者など約100社に上った。同社代表とは連絡がつかなくなったという。
 米プロジェクトは中山間地の生産者と消費者をつなぐ活動が注目され、マスメディアで広く紹介された。上野健夫理事長は「プロジェクトの思いが踏みにじられた」と話している。


2013年06月29日土曜日


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