民主党は16日の常任幹事会で、消費増税法案に反対して党員資格停止3カ月の処分を受けた鳩山由紀夫元首相の最高顧問復帰を承認した。輿石東幹事長は鳩山氏に電話で「野田佳彦首相と相談した。最高顧問として外交を担当してほしい」と要請。鳩山氏も受け入れる意向だ。
鳩山氏は6月、増税法案の採決で反対することを理由に最高顧問(外交担当)を辞任。今月9日に処分が解けたことから、輿石氏が復帰を打診していた。鳩山氏は「竹島や尖閣、イランなど外交で取り組みたいことはたくさんある。国益に資する活動がしたい」として、「外交担当」とすることを求めていた。
最高顧問は、党大会や両院議員総会に次ぐ意思決定機関である常任幹事会の構成メンバー。政権批判を繰り返す鳩山氏を表舞台に戻して取り込む狙いだが、逆に発信を強めれば新たな火種が生まれる可能性もある。