道仁会:会長と住吉会最高幹部ら5人を詐欺容疑で逮捕
毎日新聞 2013年06月29日 19時42分(最終更新 06月29日 23時08分)
暴力団の身分を隠してゴルフをしたとして、警視庁と福岡、沖縄両県警の共同捜査本部は29日、指定暴力団道仁会(福岡県久留米市)会長、小林哲治容疑者(57)=同市=と、指定暴力団住吉会(東京都港区)幸平一家総長、加藤英幸容疑者(65)=東京都板橋区=ら5容疑者を詐欺容疑で逮捕した。警視庁などは道仁会トップが住吉会最高幹部と同席していた経緯や指定暴力団九州誠道会(福岡県大牟田市)との抗争終結を福岡県警に届け出たこととの関連についても調べる。
道仁会は2006年以降、分裂した九州誠道会と抗争を続け、一般市民も含む14人が死亡した。両団体は昨年12月、改正暴力団対策法に基づく「特定抗争指定暴力団」に全国で初めて指定された。今月、抗争終結を届け出たが、警察当局は「終結とは認められない」として特定抗争の指定延長を決めた。
道仁会幹部は29日、毎日新聞の取材に「我々は会長だけでなく、みんなで意思決定をしてきた。九州誠道会との抗争終結は変わらない」と話した。福岡県警幹部は「抗争が終結したかどうかを見極めるとともに、更なる検挙に力を入れる」と語った。
逮捕容疑は今年1月12日、暴力団の施設利用を禁じている沖縄県のゴルフ場で、組員であることを隠してプレーしたとしている。警視庁によると、小林容疑者は否認、加藤容疑者は黙秘しているという。
加藤容疑者が総長の幸平一家は準構成員を含む約900人の組織で、住吉会の最有力団体の一つ。