ここから本文です
最終更新:2013年6月29日(土) 5時55分

「子ども助けたい気持ちが」 立ち向かった71歳男性

 28日午後、東京・練馬区で小学1年生の男子児童3人が刃物を持った男に次々と切りつけられた事件で、銃刀法違反の現行犯で逮捕された男は事件への関与を否定しているということです。

 この事件では、集団下校中に被害にあった3人の小学1年生のうち、6歳の児童2人が首を切られて軽いけがをしたほか、7歳の児童は右ひじを切られる大けがをしました。

 刃物を持った男が児童らを切りつけた際、下校する児童の誘導をしていた71歳の男性が、1メートルほどの誘導用の旗を持って男に立ち向かったということです。

 「一瞬、ナイフを持っているので、対面したときはちょっと怖かったですけど、ひるんでいたらやられてしまうから、私は1メートルの棒を持っていたので、こうやって向かっていった。向こうは私の方に向かってナイフを振り回してきたんです。ひるむわけにはいかないから追いかけたわけです。そしたら向こうは諦めて瞬間に逃げたんです。恐怖心よりも子どもを助けたいという気持ちの方が先に立ちました。自分が何かあってどうじゃなくて、子どもを守るという意味だけですね」(児童通学案内員 広戸勇さん)

 男は乗用車で逃走し、およそ1時間後、現場から10キロほど離れた埼玉県三芳町の路上で発見され、車の中から果物ナイフ2本が見つかり、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕されました。

 警視庁によりますと、逮捕されたのは47歳の男で、取り調べに対し、「ナイフは2本持っていたが、悪いことには使っていません」と、児童が切りつけられた事件について関与を否定しています。警視庁は今後、殺人未遂の疑いも視野に調べを進める方針です。(29日02:14)

2013年6月29日(土)のニュース一覧