嘉悦大学ビジネス創造学部生による連続インタビュー企画 【第2回】 民主党・蓮舫参院議員に訊く(6月21日、参議院議員会館にて)

2013年06月29日(土)
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メディアの作為と若者の政治離れ

小島: 若者が政治に関心を抱かないのは、メディアによって作為的に作られた情報を基に政治家を判断することが原因ではないかと思うのですが。

蓮舫: それは違います。今はネットをはじめ、情報にアクセスできるツールがたくさんあります。得た情報についての正誤は自分でソースを辿ることで判断してほしいです。

山本: 調べることは大切であり、たしかに意識があればそれはできると思いますが、一方で高齢者に対してはどういった対応をしていくのですか?

蓮舫: 高齢者はネットが使えない方も多いので、講演会等に来てもらい、そこで訴え続けていきたいです。もちろん、若者に対してもネットだけではなく直接訴えることが重要です。若い人がもっと政治に参加しなければ、若い人が望む社会のためよりも、選挙へいく高齢者のための政策ばかりが目立って打ち出されてしまいます。

アベノミクスは就活にプラスになるのか

山本: アベノミクスについて伺います。一年後に景気は本当によくなるのでしょか?

蓮舫: 大前提として、景気は良くしなければならない、と思います。野党であっても、景気対策の足を引っ張ってはいけない。ただ、良くならなかった時に国民へのしわ寄せが来ないようにするための政策を提言していく事が大事だと思います。

 景気対策を今までどおり公共事業中心とするのか、それとも大きな産業転換をはかり、人への投資をして雇用を作り出していくか。短期的には公共事業の方が目に見やすいわけです。例えば、私たちが取り組んだ救急車たらい回しの改善には3年かかった。政策が変わり、国民に実感してもらうのには時間がかかります。

小島: 僕たちが当事者になる来年以降の就職活動では、アベノミクスの効果が現れているのでしょうか?

蓮舫: もし政府の経済対策がうまくいかなかった場合、就職に関して言えば、超就職氷河期になるでしょう。ただ、学生たちが東京の大企業にばかり目を向けているのはもったいないと思います。

 視点を変えてみれば、日本には多くの優れた中小企業があり、地方でもその独自技術が世界で認められている企業が沢山あります。地方にも、充実した仕事をしながら豊かな生活を送れる機会があると思います。そして、それは東京では手に入りにくい生活です。

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