名古屋グランパスのMF藤本淳吾(29)が28日、ザックジャパン復帰への思いを口にした。日本代表からは昨年2月29日のワールドカップ(W杯)アジア3次予選ウズベキスタン戦を最後に遠ざかる。来年のW杯を見据えれば主に国内組で臨む7月の東アジア杯がラストチャンスになる可能性が大きい。再び日の丸を背負うべく、藤本は左足を磨いている。
夢舞台に立つために残されたチャンスは少ない。藤本は短い言葉に決意を込めた。「東アジアに出る。選ばれるために頑張ろうと思います」。日本代表のザッケローニ監督は東アジア杯での新戦力登用を示唆している。主力不在のこの機会を逃せばW杯がはるかに遠のくだけに、代表復帰のタイミングは今しかない。
ザックジャパンには発足当初からメンバー入り。2011年アジアカップでは優勝を果たしたが、W杯最終予選では一度もお呼びがかからなかった。「あれだけのメンバーとプレーできる。代表はやっぱり特別」と藤本は語っていた。香川や本田とハイレベルな中盤を組み、世界を相手に戦う。W杯出場は究極の目標であり続けている。
日本代表が3連敗したコンフェデ杯はテレビを通してつぶさに観察。藤本は「相手を引き出すようなロングシュートが少ない」とみた。ペナルティーエリア外からのシュートが少なすぎ、相手DFが安心してゴール前を固めているように映った。エリア外からの長距離砲は藤本の得意技の一つ。28日のグランパスの練習では左足から何度も力強いミドルを放った。
メンバー発表までJリーグでアピールする機会も限られているが、藤本は「得点に絡むようなプレーを」と全力を注ぐ。チームを勝利に導くゴールの先に、日の丸が見える。
◆闘莉王、故郷W杯照準に
DF闘莉王も東アジア杯での代表復帰を虎視眈々(たんたん)とうかがう。故郷・ブラジルで行われるW杯出場を切望。代表について問われるたび、「準備はできている」と強調する。16日に行われた震災復興支援マッチでは南アフリカW杯でコンビを組んだ中沢(横浜M)と久々に共闘し、「佑二さん(中沢)はいいね」と感傷に浸った。日本代表への思いは熱い。
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