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遠隔操作事件で男を追起訴 捜査終結
6月28日 22時8分

パソコンの遠隔操作事件で東京地方検察庁は、すでに3度にわたって起訴されている男が、他人のパソコンから横浜市のホームページに小学校への襲撃を予告する書き込みを投稿したなどとして、威力業務妨害などの罪で追起訴し、一連の事件に対する捜査を終えました。
男は一貫して事件への関与を否定しています。

追起訴されたのは、東京・江東区のインターネット関連会社の元社員片山祐輔被告(31)で、28日朝、留置先の東京湾岸警察署から東京拘置所に身柄を移されました。
起訴状によりますと、片山被告は去年6月、インターネットの掲示板に記載された特定のアドレスをクリックすると書き込みが投稿される仕掛けを使って、男子大学生のパソコンから横浜市のホームページに「市内の小学校を襲撃する」という内容の書き込みを投稿したとして、威力業務妨害の罪に問われています。
また、一連の事件で使われた遠隔操作ウイルスを去年7月から9月にかけて、誤認逮捕された男性3人を含む合わせて6人のパソコンに感染させたなどとして、不正指令電磁的記録供用などの罪でも起訴されました。
起訴は、これで4回目で東京地検は、一連の遠隔操作事件に対する捜査を終結しました。
東京地検は「4人が誤って逮捕された事件なので、片山被告も遠隔操作されていないか慎重に捜査したうえで、犯人だと判断した。誤認逮捕した当時は、警察も検察もサイバー犯罪への知識や経験が不足していた。今後は、今回の捜査で蓄積したノウハウを生かしていきたい」としています。
一方、片山被告は起訴されたいずれの事件についても「全く身に覚えがない」などと一貫して関与を否定しています。

弁護団「事件の全貌示されず」

被告の弁護団は28日夜、会見を開き、この中で佐藤博史弁護士は「捜査が終わった以上、検察は今後具体的な証拠を速やかに明らかにすべきだ。また、裁判所もスピードを上げて手続きを進めてほしい」と述べました。
また、弁護団は一連の事件について、検察から犯人の行動などをまとめた記録が提出されたことを明らかにしましたが、「書面を読んでも事件の全貌は示されておらず、なぜ被告が犯人とみなされているのか、根拠が全く分からない」と批判しました。

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