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「黒いカネ」スキャンダルを終わらせる…ローマ法王がバチカン銀行改革に本腰
JUNE 28, 2013 09:45  
ローマ法王がバチカン銀行の改革に乗り出した。

ローマ法王庁が運営する「バチカンラジオ」は26日、ローマ法王がバチカン銀行のすべての活動を調査し、ローマ法王に直接報告する特別委員会を構成し、5人の委員を選定したことを伝えた。ローマ法王直属のこの委員会は、イタリア出身のラファエル・ファリーナ枢機卿が委員長を務め、フランス出身のジャン・トーラン枢機卿ら高位聖職者が主に布陣した。米国出身でハーバード大学ロースクールのメアリー・グレンドン教授も含まれた。聖職者出身でないグレンドン教授が委員に選ばれたのは、バチカン銀行の改革に対するローマ法王の強い意志を表していると、外国メディアは分析した。グレンドン教授は、駐バチカン米国大使を務めたことがあり、バチカンの内部事情に明るいとされている。

委員会は、バチカン銀行の業務活動に関するすべての文書と資料を閲覧し、必要なら外部の専門家とともに活動することもできる。委員会が作成した報告書は、誰の手も経由せずにローマ法王に伝えられる。

ローマ法王がバチカン銀行の改革に立ち上がったのは、数十年間、バチカン銀行をめぐる金に関連したスキャンダルを解決するためだ。ローマ法王は平素、教会は清廉で正直でなければならないと強調し、しばしば「イエスの弟子ペトロは銀行の口座を持っていなかった」と言って、聖職者が金に近づくことを警戒した。

しかし、バチカン銀行が主権国家と認められているバチカン市国の中にあるため、イタリア当局は捜査が難しかった。バチカン銀行は、シチリア・マフィアのマネーロンダリングの窓口に利用されたアンブロシアーノ銀行が1982年に倒産した時、マネーロンダリングに関与したという疑惑が提起された。アンブロシアーノ銀行の最大株主がバチカン銀行だったためだ。

2010年、イタリア検察は、バチカン銀行が資金の所有主と行先を隠す方法として腐敗した政治家やマフィアのマネーロンダリングを助けていることを疑い、市中銀行にあるバチカン銀行の資金2300万ユーロ(約343億ウォン)を凍結し、捜査に着手した。凍結は2011年6月に解除されたが、捜査は現在も続いている。バチカンは昨年、米国務省がマネーロンダリング憂慮国家に指定し、屈辱を味わった。

一部ではローマ法王の改革は大きな成果を得られないと憂慮する。法王庁内の一部の既得権集団と彼らと関係がある腐敗政治家、マフィアの強力な抵抗を受けるためだ。バチカン銀行の改革を主張した元法王のヨハン・パウロ1世は、即位33日後の1978年9月28日に死亡し、現在も多くの憶測を呼んでいる。法王庁は死亡原因を心筋梗塞と発表したが、改革政策に不満を抱くマフィアと関係のある教会内の勢力によって暗殺されたという疑惑が消えない。

バチカン銀行は、主に信者の寄付金と聖職者の給料を管理している。融資はしないが預金でき、送金や投資業務もする。資産の5%で株式や債券投資をして収益を得ている。

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