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小説の生まれ方

◆小説の生まれ方

今日は、「小説の書き方」ではなく、「小説の生まれ方」についての話です。

私の場合、小説の生まれ方(産み方?)にはふた通りある。

ひとつは、言葉や文章が、天からバラバラと頭のなかに降ってきて、それらを書きとめているうちに完成するケース。

心に浮かんだ言葉をひたすら記録しているうちに段々とストーリーらしきものが見えてくるので、話のつじつまが合うよう文章の順序を並べ替えれば、ほぼ作業は終わり。

このタイプの生まれ方の場合、速い時には二、三時間、遅くても一週間ぐらいで一作が完成する。
(もちろん、短編です。)

もうひとつは、問題意識やテーマが最初に生まれてきて、それを表現するためのストーリーを模索しながら小説にする場合である。

このタイプは、非常に時間がかかる。

思いついてから、長い時は十年以上。

短くても、三年ぐらいは必要。

その間、書いたり、消したり、放置したり…を繰り返す。

なかなか話の整合性が取れず、環境設定からやり直すこともしばしば。

とにかく、ひと筋縄ではいかない。

「創造するということ」の章で、物語の創造が無意識や意識を用いてなされる…という可能性について書いた。

それに準じて言うなら、「言葉、降り注ぎ型」の創作は無意識をフルに使っており、「テーマ先行型」は意識部分で書いていると言えよう。

これまで、このふたつの方法を組み合わせて一作を完成させたことは、実は一度もない。

短編ばかり書いている(短編しか書けない)からかもしれないが、どちらか一方のみを使って小説を書いてきた。

恐らく、長編小説というのは、これら両方を交互に使って書くものなのだろう。

そろそろ挑戦したいな…とは思っているが、なかなか上手に組み合わせられず、困っています。

更新日:2013-06-25 10:38:32