Updated: Tokyo  2013/06/28 04:40  |  New York  2013/06/27 15:40  |  London  2013/06/27 20:40
 

ラッド豪首相就任で景況感は改善か、総選挙前倒しも-投資家

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  6月27日(ブルームバーグ):オーストラリアの労働党党首選挙でのケビン・ラッド氏の勝利を受け、8月にも実施される可能性のある総選挙を控え消費者 信頼感や企業の景況感が高まる可能性があると、投資家やエコミスト、財界首脳はみている。

ラッド氏(55)は26日の党首選でギラード首相(51)を57票対45票で破った。これは2007年の総選挙で労働党の政権奪還を導いたラッド氏と、10年に同氏を辞任に追い込んだギラード氏との間で同党議員が分裂していることを浮き彫りにしている。

元外交官で最初の首相時代に教訓を学んだと述べているラッド氏は27日に宣誓し、新首相に就任。経済見通しが弱まる中での総選挙を控え、ラッド氏は前日、経済界と緊密に協力する考えを表明していた。経済団体やエコノミストらは、企業・消費者心理の押し上げに向け、9月14日に予定されている総選挙を前倒しすることを新首相に求めている。

オーストラリア・ビジネス協議会のトニー・シェファード会長は電話インタビューで「できるだけ早期の選挙実施を求めている。企業信頼感は低く、それを修正するには総選挙の前倒しが必要だ」と述べた。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミスト、アイバン・コルホーン氏もリポートで、「市場にとって最大の問題はきょうの出来事が選挙のタイミングにどんな意味を持つかだ。政治の不透明感で圧迫されてきたとみられる企業・消費者の信頼感が、選挙の前倒しで押し上げられる可能性がある」と分析した。

豪ドルはシドニー時間午後1時38分(日本時間同0時38分)現在、0.5%上昇し1豪ドル=0.9323米ドル。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーの価格情報によると、指標の10年物豪国債相場は上昇し、利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.80%。豪株の指標のS&P/ASX200指数 は1.8%高の4814.70。

記事に関する記者への問い合わせ先:シドニー Adam Haigh ahaigh1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net

更新日時: 2013/06/27 14:11 JST

 
 
 
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