「派遣されている00さんを、当社の正社員で直接雇用したい」こうしたクライアントからの相談があった場合、
派遣会社は通常、「職業紹介事業」の許可もとっており、人材紹介も行っているので、
スタッフの派遣契約を終了にして、人材紹介として再契約し、紹介料を頂きたいと話しをしてきます。
それでクライアントに了解してもらえれば、何も問題無く事は進みます。派遣事業と紹介事業は個別の許認可です。
法律では、登録者の個人情報を共有する事、混在して営業活動する事を禁じており、通常オフィスはパーテーションで区切るか、別部屋にしてあります。
具体的には、クライアントの所へ派遣営業が紹介部門の営業を連れて行き、派遣契約の終了の手続きと同時に紹介部門の営業に引き継ぎを行います。
クライアントは紹介部門の営業と新たに人材紹介に関わる交渉を行い契約を交わします。
そして支払われた人材紹介料は、
紹介部門の売上となるといった流れになります。
しかし、
派遣契約終了後にスタッフを直接雇用するならば、クライアントは
紹介料を支払わなければならない法的根拠はまったくありません。
そもそも、知っている人間を紹介したので紹介料を下さいとは変な話です。スタッフが退職後にどこに就職するかは日本国憲法の「職業選択の自由」で保障されているとおり、自由です。「うちは派遣スタッフの引き抜きをされたので、その損失分を
紹介料としての名目で払ってください」という意味であり、
単なる派遣会社の要望です。
その為、「正当な人材紹介料の請求ではない事」を理由に、支払いを拒否しても何も問題はありません
只、派遣契約期間
途中に、引き抜きを行う事につていは、派遣会社はクライアントと事前に取り交わす「
労働派遣基本契約書」に「
引き抜き行為による損害賠償」として記載されています。その場合、
派遣会社は正当な請求権を持ちます。
(正しい引き抜き方)1.派遣会社に
内緒で、スタッフに正社員を希望するか意思確認を行う
2.本人が希望するのであれば、人事部に推薦し、人事部が採否の判断をする上で必要な事項を確認し実施する。
(
履歴書の提出/入社試験の有無/面接のセッティング)
*この段階で、スタッフは派遣契約は満了で退職する事と根拠の無い紹介料は払えない事でクライアントが派遣会
社の了解をとれればベスト。
*派遣会社に内緒でやる場合は、スタッフが人事や役員の面接の際に経歴を見て、必ず聞かれる「派遣会社とはど
うゆう話になっているの?」という質問に対する返答を打ち合わせしておくことが大切でしょう。
3.採用を前提に話ができるようになれば、具体的な雇用条件(給与等)をスタッフに提示し、出社時期を打ち合
わせする。
派遣会社に内緒で社員になった場合、その派遣会社の他スタッフからの情報で遅かれ早かれ、バレる事になり
ます。
派遣会社の退職は、1か月前の更新確認の際にスタッフから更新しない旨を申し出て、有給消化を行い、
派遣契約期間満了で
円満退職する事が後にトラブルとならない為にも大切です。
こうした話しは、派遣スタッフからすれば、就業先での正社員採用を希望している人にとっては、大チャンスです。派遣会社が「紹介料の支払要求」をして話を潰しにかかるのでは?と心配される方もいます。
これは本音ですが、
派遣営業としては、紹介料を払うつもりが無いのなら、相談して貰えない方がありがたいのです。紹介料をとれた場合、派遣営業の立場としては、担当席数は減ったが、他部署の売上に貢献したので
社内評価的にはチャラといった事になります。
しかし、紹介料は貰えず、担当席数が減れば、紹介部門と派遣部門の上司からの
社内評価のダブルパンチになります。内緒で引き抜いてもらい、「スタッフが辞めたが、その後は知らない」といった状況であれば、
1パンチで済むわけです。後でわかっても、上司も退職後のスタッフの件で、いまさら紹介料の交渉をしろとは言いません。
「これから引き抜きます」との予告は不要です。
迷惑です。
対処しなければならなくなります。
キャバクラだってホステスの引き抜きはコッソリやるのに、何故、派遣だとワザワザ相談してくるのでしょうか?(ノД`)・゜・ もし、派遣営業の立場を考えて、相談した上で、紹介料を払わないで引き抜くなら、代わりに派遣のオーダーを貰えると助かります。
そうすれば減席0です。
2名分もらえれば、+1席で
営業担当としての顔も立ちます。!(^^)!ちなみに、
今までの経験で、担当したスタッフが就業先に就職したのは計5名、本人が就職を断ってきたのが4名います。
( 内 訳 )
紹介料を戴いた(1名)
引き抜かれた(2名)
紹介料無しで就職の後押しをした(2名)
スタッフ本人が断った(4名)
これ以外に紹介料無しで後押しをしたが、
人事部の選考で不採用になったのが2名います。
当たり前ですが、社員の採用の権限は人事部にあります。企業担当者が
人事部に何の事前相談もせずに派遣会社に交渉し、紹介料無しで決着した所、人事部の選考で不採用になったケースです。
スタッフは派遣会社との話し合いが決着した事で、すっかりその気になっていた為、その後、派遣での継続の話もしましたが、
ショックで退職しました企業の人事部は社長直轄で社員を「上げたり、下げたり、飛ばしたり」する強い権限を持ちます。人を吟味する立場なのでプライドが高い人も多いです。
役員や部長クラスの紹介ならば、顔を立てて、即採用となる事はあっても、課長クラスの紹介であれば、通常の人事選考をし、
推薦は採否判断に少し加味する程度である場合もあります、会社として引き抜き行為を行う事に対しての
道義的な判断もあります。
私は思います。(-.-)
派遣会社とクライアントの力関係は、クライアントが圧倒的に強い(特に今の時期は)
人事部が採用の判断をした場合、紹介料も違約金も道義的な問題も「今後は御社と取引しないよ」の一言で派遣会社を黙らせる事ができるわけです。
逆に人事選考もしくは相談の段階で
NGとされた場合、その理由を派遣会社のせいにする。
そうしたケースも多いと思います。(*_*)参考までに
派遣社員から就業先の正社員になるケースが、成立しやすい就業先と成立しにくい就業先があります成立しやすい:社員の中途採用により、即戦力を採用基準としている企業。 例:外資系企業&専門性の高い技術職(IT・設計他)成立しにくい:新卒採用を基本としている企業、代表的なのが大手日本企業。一番わかりやすいのが、就業先で派遣から正社員になった人が、いままでいるどうかだと思います。沢山いるのであれば、部門長の推薦で派遣社員を社員採用する承認の流れが出来ているはずですから可能性は高いと思います。企業の派遣担当者から正社員への誘いの話があった時、それはどこまで具体的な話なのか確認する事が何よりも大切だと思います。(^^♪- 関連記事
- 2013/06/05(水) 14:21:05|
- 派遣スタッフ 必見
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- 2013/06/06(木) 12:10:51 |
- |
- #
- [ 編集 ]
お問い合わせに対してこの内容でよかったでしょうか?
また何かありましたらご意見お待ちしております。
2Chの書き込みからアクセスして頂いたと書いてありましたが、
もし差し支えなければ、このブログの宣伝をしてもらえると助かります。(*^_^*)
アクセスが中々増えないので・・
それではまた、コメントありがとうございました。
- 2013/06/06(木) 16:48:25 |
- URL |
- MUD CRAB #-
- [ 編集 ]
ブログ主様
返信ありがとうございます。
今、2chのプロバイダー規制にかかってるので書き込めず
ブログのほうにコメントさせていただきました。
書き込めるようになったら宣伝もしようと思いますし
私のいた派遣会社の悪口も書き込まなくては・・・。
アクセス数アップは
ヤフー知恵袋の派遣関連の質問に回答されるのも手だと思います。
(↑宣伝ができるのかわかりませんが。)
派遣社員は法律的な知識も自分で身につけていかないと弱い立場で
何かあったときに泣き寝入りするしかありませんね。
派遣会社の営業の方の本音・暴露を必要としている派遣社員は多いと思います。
少し反論も含め、意見を書かせていただきます。
>紹介料を払うつもりが無いのなら、相談して貰えない方がありがたい
これは本音ですね。
まぁでも、派遣先も他にも同じ派遣元から来てるスタッフがいる場合はとくに
穏便に、正々堂々と筋を通す意味で
相談というか了解を得ようとしているのではと思います。
>「うちは派遣スタッフの引き抜きをされたので
>その損失分を紹介料としての名目で払ってください」
>スタッフとクライアントの結び付きより
>派遣会社と派遣先企業の結び付きの方が強いと考えた方がいいと思います。
>企業側の担当者が「人材紹介料の支払いについて何も知らない」事が問題なのです。
>契約期間満了後であれば、紹介料がとれない事は派遣会社は知ってます。
交通費もボーナスも退職金もない(特に登録型)派遣社員の引き抜きに
紹介料を請求するなんて正直セコすぎると思います。
本来は、広告宣伝費なども含めた手数料をマージンとしてすでに引いてるはずです。
派遣契約終了後の直接雇用に紹介料を支払わなければならない法的根拠がないことを
人事部が理解していればいいのでしょうね。
しかしながら、ネット上では紹介料の請求によって
直接雇用の話がなくなってしまったという書き込みをいくつか見ました。
せっかく派遣社員が自分の仕事ぶりで評価されたのに
このように派遣元と派遣先の関係「だけ」で
語られてしまうと、派遣社員の人権などないように思えます。
派遣先には直接雇用の意思があり、派遣社員も直接雇用を希望している場合
紹介料のために直接雇用の話がなくなれば
派遣労働者にとっては損害を被ったと言えるのではないでしょうか。
また不当な請求で、直接雇用せず派遣のまま更新して就業継続となれば
奴隷として手数料を取られ続けるのと変わらないのではないかというのが私の考えです。
また、法的根拠のないお金を
派遣先や、とりわけ派遣元(派遣会社)がどう適切に処理しているのかという疑問もあります。
>そもそも、人事部にしてみれば、現在は派遣で働いているのだから、
>仕事面を考えれば、わざわざ人件費の高い正社員で引き抜く必要もないのです。
派遣法が改正され、自由化業務は3年が派遣期間の限度になり
3年を超える場合には派遣先に直接雇用の申し込み義務が発生しますよね。
(派遣社員本人が派遣で続けたい場合はそれでもいいでしょうが。)
その派遣社員が担当する仕事が、一時的に発生するものではなく
今後何年も続くことが予想される(または何年も続いてきた)場合
従事してきた派遣社員の能力などに不足がなければ
不安定な派遣社員を安定した雇用(直接雇用)にすることが
望ましいというのが派遣法の考え方だと思いますし
社風に順応した優秀な派遣社員なら
正社員として引き抜いてもう少し幅広い仕事を任せたいということはあると思います。
紹介料は、(直接雇用後の)年収の20%~30%などとも言われていて
(これは派遣会社によって千差万別でしょうが。)
契約期間満了後の直接雇用に紹介料を請求するような慣習がいつまでもあれば
自由化業務で3年期限を迎えるまでに直接雇用になる障害にもなりますし
「人材紹介料の支払いについて何も知らない」派遣先によって
ある意味、派遣会社が潤う制度ともなると思います。
- 2013/06/06(木) 23:15:07 |
- URL |
- M #htcttySU
- [ 編集 ]
コメントありがとうございます。
本音でのコメントなので本当にうれしく思います(本心)(^O^)
少し、本題とそれますが、派遣は、派遣スタッフ・クライアント・派遣会社は利害が三つ巴の関係です。
派遣料金が上がるとスタッフ&派遣会社は収入が増えメリットになりますが、クライアントは支払いが増えデメリットになります。
「仕事が増える・減る」「スタッフを引き抜く」「紹介料をもらう」等、1方が得をすれば、1方が損をする相間関係が成立します。
記事を書く場合、その「テーマ」に対し、どちらの立場に立って書くのか良いか、状況がよりわかり易く伝えられるか、いつも悩みます。
( テーマ )
派遣スタッフの立場:「労働基準監督署への匿名深刻」
クライアントの立場:「派遣料金を劇的に下げるには」
派遣営業の立場 :「派遣営業はスタッフをどう思っているのか」
いずれも立場以外の方には不本意な情報であったり、書き方にならざるを得ない場合があります。
今回の「派遣スタッフの正社員雇用」については、派遣営業の立場で書くことにしました。
それは、「派遣営業が紹介料を請求することで直接雇用を妨害するのでは」
という意見に対し、
派遣営業の本音は、
*妨害する気は無いが、相談されると業務的に妨害と思われる対応をしなければならなくなる、できる事なら内緒 でやって欲しい。
*正社員採用の話は、実際はクライアントの都合で壊れている場合も多いのでは?
と言うことを書きたかったからです。
今回コメントを頂いた事で、伝えたい事が伝わりにくかった事に気付きました。
ありがとうございます。!(^^)!
先程、原稿に不足分を付記し修正しました。
よかったら見てみてください!(^^)!
> ヤフー知恵袋の派遣関連の質問に回答されるのも手だと思います。
今度、試してみます。
ありがとうございました。
- 2013/06/07(金) 14:02:46 |
- URL |
- MUD CRAB #-
- [ 編集 ]
非常によくわかりました。すべての派遣会社が同じではないでしょうが
派遣会社の動きを具体的に知ることができて良かったです。
私自身、「正社員になるケースが、成立しやすい」と言われるような職場で
派遣の収入に満足していたわけでもなく、一人で暮らしていくのが精一杯でしたが
(派遣先での期待させる発言もあり)
自分も直接雇用してもらえるかもしれないという希望を持って
26業務でとても長く続けてきた末に
直接雇用の妨害をされたのでは?と思うようなことがありながら
すごく疑問を持ったまま退職することになってしまいました。
仕事を長く続けるということは、それだけ年をとるということでもあります。
健康のリスクも高まりますし、老後への蓄えも必要です。
毎年のボーナス支給のニュースやアベノミクス効果で賃上げニュースとか
年下の社員から結婚や出産、車やマイホーム購入などと聞けば
正直羨ましい以外の何物でもありません。
派遣会社の営業担当が結婚や出産で交代するということもありました。
専門業務なのでスキルを活かして転職も可能性はありますが
20代でその仕事に就いたときよりも年齢的に再就職が厳しい側面もあります。
もっと早く派遣に見切りをつけて正社員転職すれば良かったじゃないか
と言われればそうかもしれませんが(実際、1、2年目はそのつもりでした。)
もし自分の仕事ぶりが評価され、直接雇用の話があったのなら、そこで直接雇用されたかったです。
その権利はあると思いますし、今は自由化業務で3年以上になる人なら当然のこと。
紹介料を払うだけの価値がなかっただけではと思われる人もいるかもしれませんが
法的根拠のない紹介料なら、単なる妨害だと思います。(私のケースに限らず。)
>その「テーマ」に対し、どちらの立場に立って書くのが良いか
文章を書くときにはどの立場で書くかは重要なことですし、難しいですよね。
>いずれも立場以外の方には不本意な情報であったり、書き方にならざるを得ない場合があります。
そうですね。おっしゃるように派遣は「利害が三つ巴の関係」ですが、決して対等な三つ巴ではなく
派遣先(法人)>派遣元(法人)>派遣労働者(個人)
の順番でピラミッドの力関係ですよね。
とくに登録型派遣の場合は本当に立場が弱いと思います。
(かと言って、私自身、就業が終われば派遣会社との雇用契約も切れる
登録型派遣のメリットを利用してきた側面もあるので全面禁止には必ずしも賛成ではないのですが。)
派遣先と派遣社員が直接、就業条件について話すことを禁止するようなことを言う営業もいますし
派遣先と派遣元の2者だけで話をされることが多いので
派遣社員には真相がわからず、労働者・人としての権利は軽視されがちで
社会にもそういった声が発信されない状況があると思います。
偽装請負や二重派遣は度々話題になるのですが。
>*正社員採用の話は、実際はクライアントの都合で壊れている場合も多いのでは?
そういう場合もあるんですね。
実際、面と向かって派遣先が派遣社員に
「直接雇用の打診したら紹介料請求されたから無理」なんて
本当のことを言われることは少ないでしょうし
派遣会社がそういう内幕を派遣社員に話すこともないのでしょう。
でも、多くの職場では日頃は派遣先の従業員と派遣社員で一緒に仕事をしており
人間関係が出来上がってきて、社内の事情も漏れてきますので
派遣会社の営業が嘘を言ってたりするのがわかる場合もあると思います。
- 2013/06/07(金) 19:33:07 |
- URL |
- M #htcttySU
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