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MOX燃料 船から降ろす作業始まる
6月27日 12時11分

MOX燃料 船から降ろす作業始まる
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プルトニウムを含む「MOX燃料」と呼ばれる核燃料が、福井県にある関西電力高浜原子力発電所にフランスからの輸送船で27日朝に到着し、船から降ろす作業が始まりました。
MOX燃料が国内に運び込まれるのは、おととしの原発事故後初めてです。

高浜原発に到着したのは、フランスで製造されたMOX燃料を積んだ専用の輸送船です。
使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を使う「プルサーマル」は、国の核燃料サイクルの柱と位置づけられています。
高浜原発や福島第一原発などの4基で実施されましたが、おととし3月の原発事故の影響で4基は停止するなどしていて、海外からのMOX燃料の輸送も中断されていました。
関西電力は、ことし4月、MOX燃料を積んだ輸送船をフランスから日本に向けて出港させていて、輸送船は、27日午前7時すぎに高浜原発の岸壁に到着しました。
そして、船内に放射性物質が漏れていないかを確認するため放射線量を測定したあと、MOX燃料を入れた輸送容器を船から降ろす作業が始まりました。
関西電力は、高浜原発の3号機でMOX燃料を使う考えで、来月、原発の新たな規制基準が施行されるのに合わせて、運転再開に向けた原子力規制委員会への申請を行うことにしています。

反対派は抗議活動

高浜原発から2キロほど離れた対岸では、プルサーマルに反対する団体のメンバーらがMOX燃料の使用の中止などを訴えました。
メンバーらは午前6時半ごろ輸送船が姿を見せると、「プルサーマル中止」などと書かれたのぼり旗や横断幕を掲げ、「MOX燃料を許さない」などとシュプレヒコールをあげていました。
輸送船が到着したあと、集まった団体はその場で抗議集会を開き、代表らが「MOX燃料の使用は危険だ。絶対許すべきではない」などと訴えました。
このあと、複数の団体の代表は、核燃料サイクルの計画が不透明な中で、核兵器にも転用可能なプルトニウムを含む燃料をため込むことになるなどとして高浜原発の吉田光宏所長室課長にプルサーマルの中止を求める申し入れ書などを手渡しました。
吉田所長室課長は「社内の関係部署に伝えて対応したい」と話していました。
参加した団体のメンバーの1人は「核燃料サイクルの計画が固まっていないなかで、経済を優先して、プルサーマルを行うのは、おかしい。もっと地元や近隣の住民の声を聞いてほしい」と話していました。

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