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【栃木】

指定廃棄物 最終処分場 議論打ち切り国が選定も

 放射性セシウム濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを超える「指定廃棄物」の最終処分場について、福田富一知事は二十五日の定例会見で、候補地選定をめぐる市町村長会議がこのまま進展しない場合、議論を打ち切り、国の責任で選定することも検討すべきだとの考えを示した。

 最終処分場をめぐっては、関係各県に一カ所ずつ設置する国の方針に対し、県内の市町長には福島県での処理を求める声が強く、議論が難航している。

 これについて福田知事は「どこかの時点で、『国に任せてほしい』とならざるを得ない時が来るかもしれない」と指摘。その場合「(市町村長会議の)議論を打ち切って(各県内に)一カ所で進め、地域に迷惑をかけたら国が責任を持って補うという姿勢を、ある時点で示してほしい」と明言した。

 一部の市町長から聞いた話として「『住民のことを考えれば(県内への設置は)容認しにくい。最終的にわれわれの意見と違っても、国が覚悟を持って強力に進めていくしかないんじゃないか』という意見をもらっている」とも説明した。

 国に決断を求める時期に関しては、「次の三回目の市町村長会議で意見交換して、その上で四回目以降、国がどう出てくるかだ」と述べた。

 福田知事の発言は、県内への設置に慎重な市町長に対し、議論の進展を促す狙いもあるとみられる。(石井紀代美)

 

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