「盛岡や仙台掘り起こす」　夏油スキー場運営の辻社長

　北上市は２５日、同市の夏油高原スキー場の新たな運営事業者に決定した長野県白馬村のクロスプロジェクトグループ（辻隆社長、資本金１千万円）と、施設使用貸借の仮契約を結んだ。２７日の市議会本会議で関連議案が可決されれば本契約となり、今冬からスキー場の運営を開始する。

　クロスプロジェクトグループの辻隆社長（４２）の記者会見での主なやりとりは次の通り。

　−経営方針は。

　「夏油高原は施設が大きく、雪質も良くシーズンが長い。若手社員が中心となって営業に力を入れ、まずは盛岡や仙台など片道１時間半以内の商圏の徹底的な掘り起こしを図る。将来はアジアから誘客できると考えている」

　−運営計画では初年度から黒字を見込んでいる。勝算はあるか。

　「現在、２０代でスキーやスノーボードを楽しむ人は４％にすぎない。動員率を上げれば少子化や人口減少の影響ははね返せる」

　「努力を重ねてスキーの魅力を伝え、大勢が訪れれば、社員の意欲が高まり一層努力する『正のスパイラル』が始まる。初年度から黒字を出し、年々拡大を図っていきたい」

【写真＝仮契約を交わし握手する（左から）高橋初男市議会議長、高橋敏彦市長、辻隆社長、藤原豊宏岩手南部森林管理署長、八重樫守民北上商工会議所副会頭＝２５日・北上市役所】

(2013.6.26)