東日本大震災の被災地・福島県で全国の子どもたちが交流するプロジェクトで、参加者を募った熊本学園大は25日、「子どもを派遣するのは危険」と抗議を寄せた市民との意見交換会を開いた。首都圏からの避難者ら約20人が派遣中止を求めたが、同大は「健康上に大きな影響はない」として理解を求めた。
福島県へ小学生を派遣するプロジェクトへの反対意見を受け、熊本学園大が開いた意見交換会=25日、熊本市中央区の同大
静岡県から移り住んだ八木雅美さん(31)=合志市=らが参加。東京電力福島第1原発事故の影響を懸念し、「低線量被ばくの影響は分かっておらず、感受性の強い子どもは危険だ」「福島の子どもを保養も兼ねて熊本に呼んで交流すべきだ」などと訴えた。
プロジェクトの主催団体の一つ、福島大の鈴木典夫教授も出席。大学側は「(子どもたちが滞在する)会津地方の放射線量は比較的低い上、4日間という短期であり、大きな影響はない。食事など可能な限り配慮する」と説明した。
プロジェクトは8月中旬、会津若松市など会津地方で3泊4日の日程で実施。小学4~6年の子どもたちがキャンプなどで交流する。熊本から4人を派遣予定。公募した熊本学園大に「子どもを被ばくさせるのか」といった意見が寄せられていた。(横山千尋)
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