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風疹から赤ちゃん守ろう 予防接種の助成拡大

 首都圏や関西などで記録的な流行を見せている風疹から赤ちゃんを守ろうと、県内市町村が成人向けに有料の風疹ワクチンの予防接種費用を助成する動きが広がっている。25日、福島、いわき両市が7月1日に助成を始めると発表した。検討する市町村も相次いでいる。既に郡山、三春、天栄の3市町村はスタートさせた。妊婦が感染すると胎児の健康が懸念される。30~40代を中心に予防接種を受けずに抗体のない子育て世代は多く、助成で感染拡大を防ぎ、母親が安心して子育てできる環境づくりを目指す。
 7月1日から助成を開始する福島、いわきの両市は、妊娠を予定または希望する女性や妊婦の配偶者らを対象に、いずれも指定医療機関で窓口負担を全額無料とする。
 須賀川、鏡石の両市町も7月1日からの実施を決め、白河市も開会中の定例議会に同日スタートに向けた関連予算案を提出中だ。
 福島民報社の調べでは、風疹の予防接種の費用助成状況は【表】の通り。既に導入している郡山、三春、天栄の三市町村は一部または全額の費用を助成する。他にも相馬、伊達、本宮、田村、南会津、小野、大玉、泉崎などの市町村で検討を進めている。
 接種料金は風疹専用で5千~6千円程度で、はしかと併用の場合は約1万円。風疹の予防接種は予防接種法に基づき、現在は1歳と就学前の計2回、「定期接種」として無料で受けられる。
 全国と同様に県内でも風疹の免疫を持たない世代とされるのが30代以上の男性だ。女性も50代以上は接種の機会がなかった人が多い。男女ともに定期接種の対象になったのは現在の30代前半より若い世代となっている。幼少期に予防接種を受けた人でも1回だけの接種の場合、十分に抗体ができないケースもあるという。
 福島市の竹内こどもクリニックでは、子どもの受診で訪れた母親らに、2人目以降の妊娠に備えてワクチン接種を呼び掛けている。竹内真弓理事長は「後悔する前に早急に予防接種を」と訴える。

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