小名浜で組み立てへ 本県沖洋上風力発電の風車
10月に本県沖で開始する浮体式洋上風力発電所の実証研究事業で、経済産業省などは平成26年度に増設する予定の風車の一つをいわき市の小名浜港で組み立てる。25日に千葉県市原市の工場で行われた報道陣への公開で、経産省資源エネルギー庁の村上敬亮新エネルギー対策課長が明らかにした。
26年度に増設する出力7千キロワットの風車は、土台から翼の先端までが約200メートルと世界最大規模。安全性の観点から長距離のえい航が難しいため、土台と風車のパーツを分けて小名浜港に運び、港内で組み立てる。世界で2番目という高さ約230メートルのクレーンを使用。地元企業の作業員を活用し、雇用の創出にも結び付ける。
実証研究事業は、経産省が丸紅や三菱重工業、三井造船、東大などに委託して実施する。浮体式洋上風力発電は陸上と比べて強風を安定して得られるのが強みで、欧州などで開発が進んでいる。
丸紅の国内電力プロジェクト部の福田知史部長は「風力は資源として大きな可能性がある。安定した効率的な電気をつくることに挑戦したい」と説明した。
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